戻るか、突っ走るか
仲良しコンビ
ハロウィンパーティーの前日、杏菜の家は虹恋ちゃんの家とは逆方向だから中間地点にある河川敷のグラウンドで待ち合わせしようとなった。というか、土曜日の練習が終わったらお家に帰らずにそのまま杏菜の家に来たらいいんじゃない?そう考えていた。
じゃあ、そうする。そう言うと思っていた虹恋ちゃんが答えに渋っていた。どうしたのかなと読心術で確認をしてみた。
「練習後、そのまま杏菜ちゃんの家に行ってもいいけど汗をかいたまま他人の家に上がるのはな?その上、練習終わってそのまま行くとなるとパジャマや着替えに練習着、諸々リュックに詰めてとなるとリュックサック重たくなるんだよな……。野球の道具だけでもリュックパンパンなのに。ここはつめつめにして行くべきか?それとも汗をかいてリュックパンパンにして行って、虹恋ちゃんって子を2度と連れて来ないで。何て言われたらもう福山市で住んでいける自信がない。さて、どうするべきか……」
虹恋ちゃん。大丈夫?そう声をかけても全然反応がない。杏菜が何度も声をかけて申し訳ないと頭を下げた。
「勝手に読心術で覗かせてもらったけど、虹恋ちゃんそこまで深刻に考えなくていいよ。練習終わって来てもらってもいいし、1回着替えてからの方がいいって思うならそれでといいよ。心配しなくても杏菜に嫌われても福山市で住んでいけるよ。友達だと思っていてくれてるのは嬉しいけど、人の家にある冷蔵庫を勝手に開けたり飲み食いしたりしたら家に連れて来ないでって言われるかも知れないけど、虹恋ちゃんがそんな事しないって杏菜が保証するから心配しないで」
そういった話をしていて、実際に虹恋ちゃんの家にお泊まりをさせてもらった杏菜も段々怖くなってきた。来る前はいい子って聞いていたのになんでこんな子を連れてきたの?もう2度と連れて来ないでと言われていたらと思うと身震いする気持ちでいた。
土曜日、午前中の練習を終えた杏菜と虹恋ちゃん。1度家に帰ってお昼ご飯を食べてから行きたいからと14時に集合すると決めて1度解散をした。
杏菜も自転車で家に帰ってお昼ご飯を食べるなり、リビングの飾り付けに奔走していた。終わってゆっくりしようと掛時計を見たら集合時間10分前で急いで家を出た。
再び河川敷で待っているとそこには既に虹恋ちゃんが待っていた。花柄のワンピースを着てツインテールをしている。談笑しながら杏菜の家に向かっていた。
例のワザ、「ツインテールクルクルアタック」を家族にもするのかな?と色々と思いつつリュックの他に何かを持っていた。思わず手に持っている物は何?そう聞いてもナイショ。着いてからのお楽しみだよ。そうはぐらかされていた。
もし、手土産なら申し訳ない。杏菜何も手土産も持たずに虹恋ちゃんの家に行ってよかったのかなと反省をしていた。




