経緯
読み合い
リトルの練習も学校でも気づいたらもう溶け込んでいた虹恋ちゃん。かわいくて明るく人懐っこい性格でどこに行っても話題の中心にいるなと感じていた杏菜。
別に杏菜が無理強いしたつもりもなければ入ったらと誘ったつもりもないが、気がついたら科学部に入っていた虹恋ちゃん。
とりあえず理由を聞いてみると、理科の実験って楽しい。ただそれだけと答えた。読心術で聞こうとした杏菜だったが澄んだ目を見るとそれをするのも申し訳ない気がしていた。
虹恋ちゃんに科学部に入ったのか聞く杏菜。するといつもの如く読心術で当ててみてと笑顔で話している。
どうだろうかなとアゴに手を置いて考える杏菜。お泊まりした時に思っていないセリフまで言われたから、今度はカマをかけてみるかと考えてみた。
「虹恋ちゃんは科学部には既に入っている。科学部に入部したのは理科の実験に興味があったのと、杏菜を見てコイツと仲良くしておけば何が困った時に助けてもらえるだろう。試合でけちょんけちょんにしたコイツなら何を言っても話を言い聞かせるだろう。っ思ってる。どう?」
やられたらやり返す。倍返しだ。そう言わんばかりに虹恋ちゃんに言ってみた。ちょっとやり過ぎたかなと思いつつも何て言うのか気になる。
すると虹恋ちゃんの目はウルウルしてた。
「杏菜ちゃん、虹恋をそういうふうに見てたんだね。悲しいな……。リトルの試合で杏菜ちゃんを抑えられたのは偶々《たまたま》で、福山市に引越しして来て心細い虹恋を助けてくれたのは杏菜ちゃんだったのに。利用しようなんて考えてもなかったのに……。残念。じゃあ杏菜ちゃんとはもう仲良く出来ないの……?」
泣いている虹恋ちゃんに謝るしか出来ない杏菜。虹恋ちゃんにハンカチを渡して涙を拭ってと伝えた。
するとニヤリと笑って杏菜ちゃんは優しいねと言う虹恋ちゃん。
「こっちこそなんて言うのかなと試してゴメンね。おおかた、この前泊まりに来てくれた時の日曜日に雨が降っていて帰れないからどうしようかと悩んでいて虹恋ママに付け加えたから今度はカマかけてどういう反応するのか試してたでしょ?違う?これで帳消しだよ」
流石読心術を持つ虹恋ちゃん。策士策に溺れるといった感じ。相手が1枚、上手だなと感じていた。
この日は10月中旬、杏菜の家でハロウィンパーティーしようと咄嗟に思いついて虹恋ちゃんに提案した。この日だけどなると予定が合わなかったら出来ないと土日の空いている日を聞いた。
ハロウィンは翌週の3連休にしようと決まった。リトルの練習や練習試合があるものの、家に帰ってからすればいいよねと杏菜と虹恋ちゃんの中で取り決まった。
杏菜は家に着くなりママに11月の3連休に虹恋ちゃんを呼んでちょっとお染のハロウィンパーティーしようと思うけどいい?そう尋ねた。ママは親指を立ててサムズアップした。
虹恋ちゃんにハロウィンパーティーしてもいいよと言ってくれたからと伝えた。




