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着手
全国大会にて、浜田松蔭リトルに屈辱的敗北になった。そしてマウンドに上がった杏菜も全く歯が立たなかった。このままではダメだと、自由研究を兼ねて新しい変化球を覚えた方がいいと考えた。
久しぶりに「変化球のススメ」を読む杏菜であった。握力をあまり使わずに肩や肘になるべく負担のかからない変化球を模索していた。
まずは変化球を覚えてから精度を上げていこうと考えていた。その中で杏菜が注目をしたのはスローカーブ、パームボール、カットボール(別名カットファストボール)だった。
カットボール、カットボールの握りは、変化と同じくストレートとスライダーの中間で、ストレートの握りから、全体的に指一本分ボールの外側へずらして握ります。リリースはストレートと同じです。
同じ様にリリースすれば、握りが外側にずれた分スライダー回転がかかってスライダーの様に手首を外側へ向けれるほど球速が落ち、変化量が大きくなります。
スローカーブ、握りはカーブと同じ。
ただ、カーブよりも更に抜かなければいけないので、弱く握ったり、浅く握ったり、人差し指を浮かせて中指と親指だけで握ったりと工夫が必要です。
リリースはカーブより更に"抜く"ことを意識して、
まずはコントロールを考えずにこの極端に"抜く"感覚を覚え、後からリリースポイントを調節して狙ったところに投げられるように安定させましょう。
カーブより山なりの軌道になるので、リリースの向きも高めにし、出来るだけストレートと同じ腕の振りになるようにし、明らかに腕の振りが遅い、腕の角度が違うということがないようにしましょう。
パームボール、手のひらで包み込むように握ります。指先はすべて浮かせ、指の根元の関節で握ります。リリースは手首は使わずに指の根元から振った腕の遠心力で放るようにし、投げる時に最初から指を浮かせてボールを握っていると、打者に見破られてしまう可能性があるので、リリース付近までは指は浮かせずにボールに付けておくと良いかもしれません。
そうと決まったら、キッズスマホで宏斗君と将希君に連絡をして河川敷のグラウンドに来て欲しいと連絡した。
ジャージを着て、「変化球のススメ」とキャッチャーミットとピッチャー用グラブとキッズスマホを向かう杏菜。投球の幅を広げないとピッチャーとしてひと回りも大きくならないといけない。
しばらくすると宏斗君と将希君がやって来て、新球覚えたいからとキャッチャーミットと杏菜のキッズスマホを渡して、動画を取って欲しい。
ブルペンに行って、ピッチングとキャッチング、そして撮影とそれぞれかわるがわる行っていた。そう簡単に新しい変化球を習得出来ず、気がついたら日が暮れていた。続きは明日の練習でしようと解散をした。
どれか1つでもモノに出来ればと考えていたが、中々そう上手くはいかないものだ。




