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連絡

直したい

家に帰って宿題を終えたらグローブとボールを持って近くにある公園に向かう杏菜あんな。どうにかして女の子投げを矯正したいと励む。


とりあえずまず、短い距離から壁に向かって投げる。昨日ネットで見たのを思い出しながら行う。足を上げて体全体を使って大きく腕を振る。ひとまずそれを只管ひたすら繰り返す。


杏菜あんなの投げるボールが悪いからなのか、同じ場所を狙って投げていてもまっすぐに返ってこずに投げる度に違う方向にはね返る。こうなるとボールを投げているのか?それともボールに追いかけられているのか?分からない状況になる。


日が暮れるまでずっとやっていて、少しでもマシになっていればと期待をこめながら家に帰る。すると家にある電話が鳴り響く。


もしもし、福山ふくやまです。そう杏菜あんなが電話を取った。電話の相手は水瀬みなせ監督だった。思わずどうされましたかと聞いた。


杏菜あんなちゃん?ちょうどよかった。杏菜あんなちゃんに代わってもらおうと思っていた所だから。ユニフォームや諸々、金曜日に届く予定だから学校終わりにでも前に来てくれたスポーツ用品店に来てもらえるかな?杏菜あんなちゃん1人でもいいし、お母さんと来てもらってもいいよ」


そう言って電話が切れた。ユニフォームが届くのか。自分が野球のユニフォームに袖を通す日が来るとは未だに信じられない。初心者は初心者らしく、元気パツパツと練習前から意気込む。


金曜日、小走りで向かうと水瀬みなせ監督が中にいた。ユニフォーム等注文したものと予定表を渡されて、じゃあ失礼しますと言って帰ろうとした。


杏菜あんなちゃん、ちょっと待ってと水瀬みなせ監督に呼び止められた。何だろうと足を止めた。


はい、何でしょうか?やっぱり初心者の杏菜あんなは入団取消でしょうか?


「いやいやそんな事しないよ。そもそも声をかけたのこっちなのにそれはおかしいよ。聞いておきたいんだけど、スパイクやグローブって家にある?」


「グローブは父のお古はありますが、スパイクはないですね。もしかしてスパイクも必須ですか?それなら明日までに父と母に話をして買ってもらうようにします」


足のサイズは?どっちの手で投げるの?グラブは軟式用なの?硬式用なの?そう根掘り葉掘りと聞かれて頭がごちゃごちゃしている杏菜あんな


聞かれたからには質問に答える杏菜あんな

「足のサイズは21.5cmで、家にあるのは右手にはめて、左で投げてます。投げようと思えば右でも投げられますよ。軟式用か硬式用かはちょっと杏菜あんなには分からないですね。家にあるグローブ持ってきましょうか?」


家からスポーツ用品店まで歩いて15分。近いとも遠いともいい難い距離にあるが咄嗟とっさにその言葉が出てきてしまった。


再び家に戻ってグローブを持ってスポーツ用品店に向かって歩く。水瀬みなせ監督はそれを見て、これは軟式用だね。リトルリーグでは硬式ボールを使うからと家にあるグローブと店にあるスパイクを杏菜あんなに渡した。


これを持っていって明日練習に来てねと言われたが、店の物を盗むのと同じですと断るとこれは盗みではなくて譲渡だからと渡されると、じゃあ家に電話して欲しいと電話番号を伝えて父と母に事情を説明する様に伝えた。




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