キッカケはなにか
偶然か必然か
「福山ゾウちゃんスタープリン」の考案者として店舗に呼ばれて手売り販売をする流れとなった杏菜。予定数量が全て売り切れたというのは嬉しいし、POPにプリンを持った杏菜の写真を使いたいという話をしてもらってありがたい限り。
当の本人の杏菜としてはこの日たまたまなのか?それともずっと売れていくのか気になるところだ。プチバズりなのか?ホントにバズっているのか疑心暗鬼になっていた。後者と願うばかりだ。
月曜日、学校に行く杏菜。その道中に顔も知らない人からプリン食べて美味しかったと言ってもらったり、教室に行けば杏菜ちゃんの作ったプリン食べたよ。クラスメイトとして鼻が高いよと言ってくれて嬉しい。
1週間後くらいを目処にまたスーパーに行ってみようかな。熱が冷めているのか?同じ位の熱量で売れているのか怖いものの気になる。
翌週の土曜日、再びスーパーに行こうと家を出る。どうなっているのか不安だなとスーパーの道中を歩くと前と同じくらい。いや、それよりも長い行列が
出来ていて、「福山ゾウちゃんスタープリン」がプチバズりではないと証明された。
お小遣いで買おうと列に並ぶ杏菜。どれだけ店頭に並んでいるのかは当然知らない。初めて買いたいと思ってくれる人だけでなく、リピートしてくれたら尚嬉しいなと感じる。
開店と同時に列が動く。どんどん列が進みお店の中に入る杏菜。だが、前の人で「福山ゾウちゃんスタープリン」が売り切れた。嬉しい様な悲しい様な何とも言えない気持ちだった。
代わりに何か買おうかなとも考えたが、せっかく外に出たならスーパーの周りを散策するのもいいかも。何か新しい発見があれば15歳の杏菜に向けて綴ることも出来るし。そう前向きな気持ちでいた。
杏菜の家から逆方向にしばらく歩いているとバッティングセンター(通称バッセン)があった。当時15歳の杏菜も現在、9歳の杏菜もバッティングセンターとは無縁の生活を送っていた。
中に入ると何故かバッティングセンターなのにゲームセンターのみたいに何台かゲームが置かれていてその奥に進むとバッティングゲージがある。始めてきたから何キロが速くて何キロが遅いのか?それすら分からないじょうたいで状態でやって来た。
いきなり何も分からずやるのもどうかなと思って、しばらくバッティングしている様子をゲージの外から眺めている。速いボールをよくカンカン打ち返すなと見ている。
ヘルメットを被り、とりあえず空いていた80キロ入った杏菜、右手を下、左手を上にして打った。1ゲーム30球の内当たったのは僅か1球。
もう1回違う人の見て、それでもダメなら家に帰ろうと決めた杏菜たった。杏菜とゲージにいる男の子と何が違うのか目を見開いて様子を伺っている。




