225話 水源を求めて
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砂漠の地下の空洞は、思った以上に長く続いていた。
正に洞窟のように、行き止まりがあったり、
急に通路が狭くなったり…
ゴツゴツと、岩が剥き出しにあり、
歩き難い箇所もあるが…
炎天下の地表よりも、ずっと過ごし易く、
疲労感もさほど無く進むことができた。
「水音…けっこう聞こえるように、なってきたね〜!」
ドドド…と、川の流れるような音がはっきりと聞こえだし、一行も音での清涼感を感じながら歩いて行く。
「わ!見えましたよ!川…!」
オセの顔がパッと明るくなる。
岩の隙間から、水飛沫と共に水の流れる音が鮮明に聞こえる。
フィアロアが呪文で作り出したトーチを翳すと、ドウドウと澄んだ水流が伺えた。
「とっても冷たいね〜!」
イルは手を伸ばし、水を一口飲み込む。
地下で湧いたであろう、水は冷たく、
旅の疲れを癒してくれるようだった。
「水を補給して、少しばかり小休憩でもするか」
リーンは水源があった事に、ホッと表情を緩めながら提案し、
一行は、水音を聴きながら暫し弛緩する。
「涼しいし、水は美味しいし…ああ〜!
これで食べ物が沢山あれば…最高なんだけどなぁ〜」
イルは、寝転びながら残念そうに苦笑いする。
元々、旅の為の質素な携帯食しか無い上に…
魔物との遭遇時に紛失した分もあり…
今後の旅程を考えれば、腹いっぱいに食べる事はできないだろう。
「早く、ランシェの元へ辿り着いて、
帰還する事を考えよう」
リーンも困ったように眉を下げ、
この地下からの出口を模索していた。
だが…
コツコツコツ…
一行が、暫しの休憩で和んでいた時だった。
岩を踏む、足音が聞こえてきたのだ。
「…⁈ 」
一行は、息を呑む。
テンポ良く鳴る音は…恐らく動物の足音では無いだろう…
明らかに…二足歩行の、人…のものであると推測される。
「…敵…か?」
フィアロアは、オセを側へ寄せ、いつでも魔法を使えるように備える。
「…私も…エネルギーが戻りましたので、
呪術は使えますよ」
オーフェンも、今までの不甲斐無さを挽回するべく、立ち上がる。
…こんな閉所で、二人の勇者が本気で魔法を繰り出したら…どんな惨事になる事か…?
リーンは、血の気の多い者達を宥める。
「…待て、敵の可能性は…見極めてからだ!
…少し、様子を見るぞ」
洞窟の先は暗い。
トーチの光の届く範囲で、リーン達は目を凝らした。
「…誰だ?」
先に言葉を発したのは…相手の方からだった。
「…我らは…旅の者だ。
訳あって、ここに辿り着いてしまった。
…敵意が無ければ、こちらも反撃はしない」
リーンは、静かに、そう告げる。
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