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225話 水源を求めて

◇◇◇◇◇



砂漠の地下の空洞は、思った以上に長く続いていた。


正に洞窟のように、行き止まりがあったり、

急に通路が狭くなったり…


ゴツゴツと、岩が剥き出しにあり、

歩き難い箇所もあるが…


炎天下の地表よりも、ずっと過ごし易く、

疲労感もさほど無く進むことができた。



「水音…けっこう聞こえるように、なってきたね〜!」



ドドド…と、川の流れるような音がはっきりと聞こえだし、一行も音での清涼感を感じながら歩いて行く。



「わ!見えましたよ!川…!」



オセの顔がパッと明るくなる。


岩の隙間から、水飛沫と共に水の流れる音が鮮明に聞こえる。


フィアロアが呪文で作り出したトーチを翳すと、ドウドウと澄んだ水流が伺えた。



「とっても冷たいね〜!」



イルは手を伸ばし、水を一口飲み込む。


地下で湧いたであろう、水は冷たく、

旅の疲れを癒してくれるようだった。



「水を補給して、少しばかり小休憩でもするか」



リーンは水源があった事に、ホッと表情を緩めながら提案し、

一行は、水音を聴きながら暫し弛緩する。



「涼しいし、水は美味しいし…ああ〜!

これで食べ物が沢山あれば…最高なんだけどなぁ〜」



イルは、寝転びながら残念そうに苦笑いする。


元々、旅の為の質素な携帯食しか無い上に…

魔物との遭遇時に紛失した分もあり…


今後の旅程を考えれば、腹いっぱいに食べる事はできないだろう。



「早く、ランシェの元へ辿り着いて、

帰還する事を考えよう」



リーンも困ったように眉を下げ、

この地下からの出口を模索していた。


だが…



コツコツコツ…



一行が、暫しの休憩で和んでいた時だった。


岩を踏む、足音が聞こえてきたのだ。



「…⁈ 」



一行は、息を呑む。


テンポ良く鳴る音は…恐らく動物の足音では無いだろう…

明らかに…二足歩行の、人…のものであると推測される。



「…敵…か?」



フィアロアは、オセを側へ寄せ、いつでも魔法を使えるように備える。



「…私も…エネルギーが戻りましたので、

呪術は使えますよ」



オーフェンも、今までの不甲斐無さを挽回するべく、立ち上がる。


…こんな閉所で、二人の勇者が本気で魔法を繰り出したら…どんな惨事になる事か…?


リーンは、血の気の多い者達を宥める。



「…待て、敵の可能性は…見極めてからだ!

…少し、様子を見るぞ」



洞窟の先は暗い。


トーチの光の届く範囲で、リーン達は目を凝らした。



「…誰だ?」



先に言葉を発したのは…相手の方からだった。



「…我らは…旅の者だ。

訳あって、ここに辿り着いてしまった。

…敵意が無ければ、こちらも反撃はしない」



リーンは、静かに、そう告げる。



◇◇◇◇◇


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