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214話 サボテンの実のジュース

◇◇◇◇◇



シルフがこの砂漠の集落へ来て…数日か?

はたまた、一週間以上は経過しているのか?


ここでの生活は、穏やかで…ある意味退屈で…


唯一、レイと会話している時くらいしか

楽しみは無かった。



『確かに、レイさんが退屈するのも分かるなぁ

ダークエルフさん達は、無駄口とか全然無いし…ちょっと、何を考えてるのか分からない感じだし…』



レイからは、自分が一緒の時以外は部屋から出るなと言われていた。


レイは、時々部屋から出ては、神殿内の玉座で

何かの儀式みたいな事を繰り返しているようだ。



『レイさんて、魔族の中の…司祭みたいな立場なのかな?』



シルフは、余り深く思考する頭脳は無く…

故に、

呑気にレイの帰りを待っているのが日課となっていた。



「あーあ、今日も疲れたわぁ」



…と、レイがあくびをしながら、部屋へ帰って来た。



『お帰りなさい!レイさん』



話し相手がやっと帰って来た事にシルフは喜び、駆け付ける。


レイから、頬を散々プニプニされ怒り出すシルフだが、こんなひと時もまた楽しいと感じていた。



「アンタのほっぺは私のもの、私のほっぺは私のものよ」


『なんなんの?それー⁈ 』



氷の彫刻のような、冷たく鋭い顔つきのレイが、笑う時は花が咲くような、柔らかな表情になるのが、シルフは好きだった。



『(レイさんは…誰かに似てる気がする?) 』



そんな風に感じつつ、レイと共に笑っている時だった。



コンコン



部屋をノックする音と共に、世話係のダークエルフが、やって来た。



「冷たい飲み物をお持ちしました」



愛想も無い世話係だが、シルフは彼を見て目を輝かせる。



『わぁ!サボテンの実のジュース?

ワタシ大好きなの!』



シルフは、世話係の元へ近づいて行く。



「…シルフ!!退きなさい!!」



その時、レイの刺すような声が響いた。



◇◇◇◇◇


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