214話 サボテンの実のジュース
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シルフがこの砂漠の集落へ来て…数日か?
はたまた、一週間以上は経過しているのか?
ここでの生活は、穏やかで…ある意味退屈で…
唯一、レイと会話している時くらいしか
楽しみは無かった。
『確かに、レイさんが退屈するのも分かるなぁ
ダークエルフさん達は、無駄口とか全然無いし…ちょっと、何を考えてるのか分からない感じだし…』
レイからは、自分が一緒の時以外は部屋から出るなと言われていた。
レイは、時々部屋から出ては、神殿内の玉座で
何かの儀式みたいな事を繰り返しているようだ。
『レイさんて、魔族の中の…司祭みたいな立場なのかな?』
シルフは、余り深く思考する頭脳は無く…
故に、
呑気にレイの帰りを待っているのが日課となっていた。
「あーあ、今日も疲れたわぁ」
…と、レイがあくびをしながら、部屋へ帰って来た。
『お帰りなさい!レイさん』
話し相手がやっと帰って来た事にシルフは喜び、駆け付ける。
レイから、頬を散々プニプニされ怒り出すシルフだが、こんなひと時もまた楽しいと感じていた。
「アンタのほっぺは私のもの、私のほっぺは私のものよ」
『なんなんの?それー⁈ 』
氷の彫刻のような、冷たく鋭い顔つきのレイが、笑う時は花が咲くような、柔らかな表情になるのが、シルフは好きだった。
『(レイさんは…誰かに似てる気がする?) 』
そんな風に感じつつ、レイと共に笑っている時だった。
コンコン
部屋をノックする音と共に、世話係のダークエルフが、やって来た。
「冷たい飲み物をお持ちしました」
愛想も無い世話係だが、シルフは彼を見て目を輝かせる。
『わぁ!サボテンの実のジュース?
ワタシ大好きなの!』
シルフは、世話係の元へ近づいて行く。
「…シルフ!!退きなさい!!」
その時、レイの刺すような声が響いた。
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