208話 蜃気楼では無いぞ!本物だ!
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「森…じゃのぅ?」
前方の影へ向かい、一、二刻程、歩いた頃…
遠くに見えた、謎の影は視界に、まだぼんやりとだが、より、確実に見えるようになった。
「本当だ!まだ、かなり遠いけど…
森に見えるよね?…キラキラ光るのは…水?」
フィアロアの呟きに、イルも答える。
前方に見える影は、肉眼で形が分かる程になっていた。
森のような、こんもりとした木々と、キラキラとした光る水辺のようなものが、見えるのだ。
「いわゆる、オアシスといったものでしょうか?」
オーフェンは、首を傾げながら前方を見る。
「本当に…エルフの森…だったのなら、良いのですが」
…と、オセは苦笑いに肩を竦ませる。
「蜃気楼…という可能性もあるからな、
もっと近く迄…寄らないとな?」
リーンも慎重になる。
無闇に喜び走れば、体力の消耗にもなる。
とはいえ、
あと…歩いて、一、二刻くらいで到着しそうな
前方の影を前に、休憩は後回しにせざるを得ないだろう。
一行は、更に一刻歩き…遂に前方の影は、
目前に迫っていた。
「わぁ!やっぱり森だ〜!泉もあるよ〜」
イルは、はしゃぐ。
この一週間ほど、ずっと地平の彼方まで砂しか無かった視界に、ようやく豊かな緑林が見えたのだ。
「もっと近くまで行かなければ、分からないが…
エルフの森にしては…やや規模が小さいような」
リーンは首を捻るが…
世界樹消失の影響で森が、ここ迄衰退したのかと考えれば、納得もいく。
「森があるなら…
エルフも、絶滅して無いかもしれませんね」
オーフェンも、一息吐く。
もし、ここが本当にエルフの森なら…
この森の中へ入れば、世界樹はすぐなのだ。
一行は、懐かしい仲間…ランシェの再会を
心待ちに、森の方へ向かって行く。
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