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203/266

203話 魔物に次ぐ魔物

◇◇◇◇◇



「そっちに、一匹行ったぞー!!」


「うわぁ⁈ 」



イルは、フィアロアを背負いながらも、

剣を取り、魔物を何とか退ける。



「イル様!大丈夫ですか⁈ 」


「う、うん…って、オセ!後ろ!」



イルを気に掛けたオセは、

背後の敵に、一瞬遅れを取るが…



「っと!これしき!」



ギリギリで体を捻り、回避したまま爪で魔物を切り裂く。



「ふぅ…大蛇の次は、巨大蜂の群れですか…」



さすがに疲労の色を滲ませたオセは、額の汗を拭う。



「イル!オセ…大丈夫か?」



リーンも粗方敵を倒し、駆けつけた。


時刻は、陽が地平へ沈みかけるあたりである。


温度が急速に下がりだし、吹く風は心地良い冷たさを帯びていた。


そろそろ野宿の場所を…など考えていた矢先の

魔物との遭遇戦であった。



「牛一頭くらいの大きさがあるよね?この蜂…」



と、イルは青ざめながら、死んだ蜂をまじまじと見つめる。



「この蜂の針に刺されたら痛そうだったな」



などと、リーンも笑い飛ばしていたが…



「本当に、痛いですね…」



顔を三倍くらいに腫らせたオーフェンが呟いた。



「うわっ?…オーフェン?さ、刺されたのか?」


「だ、大丈夫…か?」



イルもリーンも、彼を心配はしつつも…


余りに滑稽化した顔に、笑いを押し殺すので

精一杯の様子だ。



「毒素は自分で、治癒呪術かけておいたので

問題ありません…後は腫れが引くのを待つだけで…そこ、笑わないで下さいね?」


「い、いや…?わ、笑ってなど…」



リーンが目を泳がせる。


そんな時に、オセが少し離れた場所から

叫ぶ声が聞こえた。



「皆さまー!逃げてくださいー!!」



オセの声を聞き、何の事だとイルが振り返る…



「ギャァァァ!!」



◇◇◇◇◇


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