202話 フィアロア倒れる
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イルの声に、一行はフィアロアの様子に気付く。
「…熱中症ですね…」
オーフェンは日陰に横たえたフィアロアを診て一言。
「治るのか?」
イルは、オーフェンへ鋭く問う。
フィアロアは、常より青白い顔をして、額には汗が滲んでいた。
意識が朦朧とするのか、目はきつく瞑ったままだった。
「フィアロア…」
イルは呟きながら、フィアロアの汗を拭ってやる。
「大丈夫ですよ、涼しくさせて、水分を摂らせて休ませてれば」
そう言い、オーフェンは水にほんの微量塩を入れ、フィアロアに飲ませる。
オセは、フィアロアが心配過ぎて、
見張りはできそうに無い為…リーンが周囲の見張りを買って出る。
「フィアロア…ごめん、僕がもっと早く気付いてれば…」
普段のイルからは想像できない程、真剣に…その青い瞳が憂いを帯び、フィアロアの力無い手を握っていた。
オセは、濡らしたタオルで扇ぎ、フィアロアに風を送りながら…
イルと同じく、主人の異変にいち早く気付けぬ己を責めていた。
昼食も含め、二刻程を休憩に費やした後、
一行は東へ向け歩き始める。
「すまぬのぅ…足止めさせてしまった…」
力無くフィアロアは皆へ向け声を掛ける。
「問題無い、そこまで遅延もしてないぞ?
この暑さだ…体調を崩す事も旅の中では、よくある事だ」
リーンは、フィアロアに静かに微笑む。
イルもオーフェンも、フィアロアも…
元の体とは違う、何らかのハンデを背負っているのだ。
万全とは言えない…だからこそ、皆で協力する事の大事さが問われるのだと…
リーンは改めて心に刻んだ。
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