200話 杖(物理)で大蛇を倒しに行く聖女
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リーンが前方の大蛇…サンドウォーム目掛けて走り出す。
手には愛用の、世界樹の杖を握りしめて。
「いずれは、この杖も正式にオーフェンに譲渡せねばならないが…今は打撃に丁度良い武器を、持ち合わせてないからな…」
リーンはそんな事を独りごちる。
世界樹の杖は、あらゆる面で優秀だった。
本来の使い方は…術者を守護し、その術を増幅させる効果に恩恵を得るものだが…
非常に頑強だという点でも有益なのだ。
「あの杖って…ランシェの、
いわば体の一部なんだろ?
…ちょっとだけ、ランシェが不憫だな…」
この後、リーンが杖をどう使うのか…
想像し、イルは眉を下げる。
「何を言いますか!
お祖母様に使われて、あの杖も至福の筈です!」
オーフェンは満足そうに微笑む。
正に、盲信徒とは彼の事だろう…と、
傍らで見ていたオセは、何とも言えない表情になるのだった。
そんな会話の最中に、既にリーンは魔物との距離を詰めていた。
リーンの走った軌跡に砂埃が舞う。
至近距離まで近づけば、サンドウォームの巨大さが一際感じるだろう。
大蛇…などと言う代物などではない。
リーンの前世での例えで言うならば…
二十両編成の列車を更に倍に大きくした感じ…
であろう。
サンドウォームは、リーンに気が付くと、
警戒し、口を大きく開け巨大で鋭い牙を剥き出しにし、威嚇する。
「悪いな、キサマは運が無かったと思ってくれ!
この場所を開け渡して貰うぞ!」
リーンは鋭い視線をサンドウォームへ遣り、
刹那、所持していた杖が風を切る。
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