128話 噴水の仕掛け
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その後も、地図の目印を幾つか通り…
一行はついに星マークの場所まで辿り着いた。
小悪魔は辺りを見つめる。
辿り着いた、3箇所ある星マークの内の最初の一つは…大通り広場だった。
「あれぇ?…って、ここ…
昨日処刑台があった広場じゃないか!」
イルは驚き、そして呆れる。
「地図見て、苦労して来たのに…知ってる場所だったとは…」
そう、肩を落とすが…
小悪魔は地図と広場を交互に見ながら、何かを確認しているようだった。
「何か分かったのか?」
リーンが静かに訪ねれば、小悪魔はコクコクと何度も頷き…やがて駆け出した。
広場の外れに向かった小悪魔は、そこで止まり
改めて地図を見ているようだ。
…そこには小ぶりだが、
精緻な細工が美しい噴水があった。
また、噴水を囲むようにベンチも設けられ、
脇には可憐な花も植えられた花壇もあり…
規模こそ小ぢんまりしているが、彩り豊かな憩いの場所となっているようだった。
ただ、陽も落ちかけたこの時刻では、周囲にもさすがに人気は無く、リーン一行は落ち着いて探索も出来そうだと安堵する。
「あの色っぽいお姉さんも…もう来ないみたいだし、良かったね〜」
イルは周囲を見渡し、ホッと息を吐きながら、
フィアロアを背から下ろし代わりに手を繋ぐ。
「貴様は絶対モテないから安心するのじゃ」
「ん〜?ヤキモチ?あのお姉さん…僕を気に入ってたみたいだけどなぁ?」
「ただの動揺を誘うだけの揺さぶりじゃろ!白豚なんて美味しくもない!」
「あ〜ん、僕…あのお姉さんに…
食べられちゃうかも〜?」
「貴様…!!」
イルとフィアロアがまた漫才を始めている横で
小悪魔は熱心に噴水の周囲に目を遣っていた。
「噴水に…何か目印でもあるのか?」
リーンも少し面白くなり、小悪魔と一緒に噴水の近くに違和感がないか探していると…
「リーン様…噴水の柱に何かあるようですよ?」
一緒に探していたオセが、噴水の真ん中の柱…
水に隠れる形になっている柱を指差していた。
「これは…」
小悪魔も頷き、リーンは流れる水の中に手を入れ、柱に触る。
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