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僕は殺されれば殺されるほど、強くなる  作者: 三毛猫乃観魂


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エピローグ

 ここで一旦、締めくくります。

 柄九巣市を騒がせた門敷泰道の事件。主犯の泰道は行方不明なものの関わっていた者が全員逮捕。息子の自首と告発により資産は差し押さえ、隠し口座も幾つかあったがそのことも岳人は話したために抑えられてしまう。

 こうして泰道の柄九巣市支配は崩壊。

 泰道の支配から解放された市民たちの間にも、時間が経過とともに徐々に話題に上がらなくなっていった。


 一連の事件を受け、出門グループは工場誘致の件を白紙にして柄九巣市から撤退。



 家族の墓の前で手を合わせ黙祷する翔。この世界の弔いの仕方は解らないものの、エデも見様見真似で手を合わせた。


 共同墓地を出ると佐和子が待ってた。

「岳人と面会してきたわ」

 夫と言うよりかは親友に対するような口ぶり。

「どうだったの」

 岳人に関しては翔にも気になること。

「長くなりそうだって……」

「そう……」

 声のトーンが落ちる翔と佐和子。やったことがやったことだけに仕方がないとは言え、岳人は2人にとって大切な親友なのだ。

「弁護士の話しでは自首したこと岳人の証言で闇に葬られていた巨悪が明るみに出たことが考慮され、極刑だけは免れるそうよ」

 親友の命だけは助かる、それだけでも翔と佐和子にはありがたい話。岳人のこと、きっと罪を償い、日の当たる場所に帰って来ると信じている、否、確信している。

「翔くん、これからどうするの。もしかして異世界に戻るの」

 岳人は牢獄へ、翔までいなくなってしまうのだろうか、そうなれば辛い。

 翔は首を横に振る。

「そのつもりはないよ」

 異世界で翔がやるべきことは終えている。日本においては出門グループを放ってはおけない、一度解散させて各部門を信頼できる人物に任せるつもり。

 人選はエデの確かな人を見る目が役に立つ。

「私も帰るつもりはない、こっちの世界に来た時に骨をうずめる覚悟は決めているからな」

 異世界で培われた翔とエデの絆に、ちょっぴり羨ましいと思う佐和子。

「しばらくは柄九巣市を離れることにしたんだ」

「そう」

 何となくそんな気はしていた佐和子、柄九巣市を離れて気持ちの整理をしたいのだろう。

「私もこの世界を見て回りたいしな」

 何せエデにしてみれば日本にある物は珍しいものばかり、興味が惹かれるのも無理は無し。

「帰って来るのを待っているから、岳人と一緒に」

 今、翔に送れる言葉はこれしか佐和子には思い浮かばない。

「うん」

 とっても優しい笑顔で翔は頷く。






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