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ろみおとじゅりえっと

僕は、恋をしている。


隣のクラスの松坂(まつざか)ミオに・・・・



1限目、なんとなく窓の外に目をやると


片手に練乳パンを持ち、

渡り廊下で軽くステップを踏みながら歩いている松坂さんを見つけた。


1限目サボったのかな・・・


朝から松坂を見れて、嬉しくて少し広角が上がってしまうのを両手で押さえているのは

谷口優希(たにぐちゆうき)。



松坂さんとは、ちゃんと話したことないけど

去年・・・中学一年の時、



まだ桜が咲いていた頃だった。学校にも少し慣れてきて、クラスメイト全員の名前も覚えた。

もともと、人の名前を覚えるのは得意だったのもあるけど、僕は焦っていたのだ。


僕は入学式に出席できなかった。

入学式、交通事故にあったのだ。


数日後、松葉杖をつきながら初めて学校に登校してみると

おおよそグループが出来ていた。焦った。見事に出遅れていた。


初めて見る顔に訝(いぶか)しげに見る奴、仲良くなった友達と僕を指さしながらヒソヒソと話す奴


胃がキリキリと痛んだ。


友達できないかもしれない・・・。今日のお昼ご飯、一人で食べるのかな。


去年、小学校では席の近い者同士で男女関係なく机をくっつけて一緒に食べていたので、

学校で一人でお昼ご飯食べている自分の姿を想像できなかった。



しかし、杞憂(きゆう)だった。

入学式に事故るという漫画みたいなミラクルを起こした僕はクラスの話題の的だった。


おかげで、その日のお昼までに友達が出来て

一人で食べることにはならなかった。


(しかし、お昼に教室を見渡すと一人で昼食をとっている奴はゴロゴロといた。)


登校日にクラスメイト全員に顔を覚えてもらえたので、

以後、大概 向こうから「入学式に事故った谷口じゃん!」と話しかけてもらえた。


なので、クラスにとけ込むのにそう時間はかからなかった。



そして、

クラスメイトの大半と気安く喋れる仲になっていた頃


僕は、4限目の美術の授業のため美術室へ向かっている途中で財布を落としたようで


そのことに4限目が終わり、お昼ご飯にパンを買いに行こうとした時に気付いた。



僕は教室から美術室までを探すことにした。


腕時計を見ると、針は13時20分を指している。まだ、財布が見つかっていないのに、お昼休みがあと10分で終わる。

泣きたくなった。


財布には、放課後に運動靴を買おうと 万札(まんさつ)も入れていたからだ。


そんな僕は注意力が散漫になっていて

階段の曲がり角で誰かにぶつかった。


僕は よろめき、足を踏み外した。


そのまま、頭から落ちていくのがわかった。


階段に飾られている鏡に落ちていく僕がスローモーションで見えた。


ヤバイとわかっているのだが、

頭蓋骨骨折とかで済めばいいんだけどな と落ちていきながら冷静に考えていた。



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