創始者Ne
「何、涙を流しとるんじゃ? 死なんのか? 死ぬんじゃなかったのか?」
俺は後ろを振り返った。
そこには見た目二十代くらいの可愛い女の人が立っていた。
「いや、お前ちょっと待て! さっきの発言は俺のここからのダイブを止めようとしてなかったか?」
「あれ~……そんな発言した覚えは無いのう」
惚ける女は夜空を見上げた。
「ああ。もう、分かった。お前の記憶装置が優秀じゃないということが分かった。てぇ、事で俺はこれから、死ぬんで、犯人はお前って、ここに書いとくわ」
「えぇ!? なんでわしがぁ! と言うかお前、わしの名前も正体も知らんじゃろ!」
下を覗き見ようとする俺を力ずくで止めようとしながら、女は焦るように言った。
「そうさ。お前は突然、俺の頭に話しかけてきた幽霊野郎で、俺の手伝いをするとか何とか勝手な事を抜かしやがった奴さ! 何の説明も無しにな!」
俺が女に怒鳴り散らすと、女は申し訳なさそうに暗い顔をした。
ちと言い過ぎたかな……イライラして、八つ当たりしちゃったかも……
「ごめん……もう、何言っても同じだな……お前の正体なんて、俺にとってはなっからどうでもいいんだ……」
さあて、もう、これで本当に現実ともさよならしよう。
「現実は綺麗だけど、俺には少し眩し過ぎたよ。さようなら」
俺がその一歩を踏み出そうとした瞬間、女は言葉を放った。
「Time is money制度! その制度でお前は――この世界の救世主になれるかもしれないんじゃぞ!」




