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4話
笑い声が、頭の奥にこびりついている。
忘れたいのに、離れない。
「なぁ⋯お前、どこかで会ったことあるか?」
「⋯忘れたのか⋯?」
「⋯⋯⋯」
「⋯そうか⋯忘れたんだな⋯」
「っ⋯!まさか⋯!」
「もう遅い⋯」
静かに、鎌を振り上げる。
何かを言いかけた口が、止まる。
冷たく見下ろし、ゆっくりと立ち去る。
頭の奥で響く笑い声。
俺を殺したくせに、忘れていた。
「俺を殺したやつは、許さない⋯」
「なぁ!例の連続殺人、また進展あったらしいぞ!?」
「⋯進展?」
「被害者、地元が一緒ってだけじゃなくて⋯同じ学校かもって話も出てるらしい!」
「⋯そうなんだ⋯」
「偶然だと思うか?」
「⋯どうだろうね⋯」
「俺はさ、過去に何かあったんじゃないかと思うんだよな〜」
「⋯例えば?」
「いや、そこまではわかんないけど⋯とにかく!俺は大丈夫そうだなって安心したよ!」
「⋯恨まれるような事はしてないから?」
「そうそう!通り魔じゃないなら、俺が被害者になる事はないよ!」
明るく笑う同僚を横目に、空を見上げる。
「雨、降りそうだね⋯」




