3話
「や⋯やめてくれ⋯」
その言葉に、ほんの一瞬だけ足が止まる。
「⋯お前が⋯俺を殺したんだろ⋯」
「は?な、何言ってんだよ⋯?」
「⋯わからないなら、いいよ⋯」
「い、いいって⋯な、なぁ⋯とりあえず⋯それ、置けよ⋯は、話し合おうぜ?」
「話し合う?何を?ただ、命乞いしたいだけだろ?」
「ち、違うよ⋯!お、お前の話を⋯聞くからさ⋯!」
「⋯俺の話を聞く?あの時は聞かなかったのに?⋯今更、遅いよ⋯」
持っていた鎌を振り上げる。
あっという間に静まり返った路地裏。
一瞬だけ目を瞑り、ゆっくりと立ち去った。
「許さない⋯」
「お疲れ!今朝は寝坊しちゃって⋯焦った〜」
「お疲れ様⋯何で寝坊したの?」
「アラーム掛け忘れててさ⋯それより!ニュース見たか?」
「また例の連続殺人?」
「そう!昨夜も起きたんだろ!?」
「⋯らしいね⋯」
「どうやら、地元が一緒なんじゃないかって噂らしいぞ」
「⋯そう⋯なんだ⋯」
「地元って何処なんだろうな?俺も一緒だったらどうしよう!?」
「⋯さあ⋯?」
「さあ?って⋯お前、怖くないのかよ!?」
「⋯怖いけど、考えてもどうしようもないから⋯」
「そりゃそうなんだけどさ⋯」
拗ねたように呟く声を聞きながら、コーヒーを一口飲む。
こころなしか、コーヒーがほろ苦く感じた。




