表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
22/70

短編エピソード6『美沙の洋服づくり』

短編エピソード6『美沙の洋服づくり』


ある日、美沙が通販の大きな箱を抱えて帰ってきた。中から出てきたのは、家庭用のミシン。


「じゃーん! ゴンちゃんの洋服、作ってみようと思って!」


その目はやたらと輝いていた。ゴンちゃんのために何かしたい一心らしい。


「え、裁縫なんてできたっけ?」


「できない。でも気持ちでカバー!」


そのまま布や糸を並べて、ミシンに向かう美沙。最初のうちは真剣そのものだったが、数時間後。


「……なんだこれ」


信吾が見たのは、何かの変身途中で止まったような布の塊。ゆがんだ縫い目、あやしい立体感、糸がつった謎の開口部。


「思ってたのと違う……こんなに難しいとは……」


ぐったりする美沙の横で、ゴンちゃんはその布にじゃれつきながら、うれしそうに丸まっている。


「まぁ、ぞうきんならいくらあっても困らないしな」


信吾の一言に、美沙は布の塊を投げたが、すぐに笑い出した。


布にくるまりながら「きゅ」と鳴くゴンちゃん。その声が、全部の失敗を優しく包みこんだ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ