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短編エピソード5『ゴンちゃん、キラキラにハマる』
短編エピソード5『ゴンちゃん、キラキラにハマる』
ある日、美沙がつけていた指輪に、ゴンちゃんが妙に反応した。
日差しに照らされたガラスの指輪が、ふと光を反射した瞬間だった。
「……あれ、ゴンちゃん、見てた?」
「きゅっ」
美沙が手を動かすたび、きらきらと光が跳ねる。ゴンちゃんは目を輝かせ、まるで獲物を追うかのように鼻先を近づけてくる。
「もしかして、キラキラ好き?」
それからというもの、ゴンちゃんは休憩で使っている毛布の上に光るものを見つけては収集するようになった。アクセサリーの空き箱、ビー玉、銀紙、CDの裏面まで、気がつけば自分の毛布にせっせと運んでいる。
「……巣作りか?」
信吾が苦笑する横で、美沙は嬉しそうに写真を撮っていた。
「次は宝石箱とか作っちゃおうか?」
だが、そんなブームも2日で終わった。
数日後、キラキラアイテムが詰まった“コレクション”の中で、ゴンちゃんはあくびをひとつして、無造作に上に寝転がる。
「……もう飽きたの?」
「きゅ」
軽く尻尾でビーズをはたき飛ばす姿に、信吾と美沙は顔を見合わせて笑った。
「はやっ……」
ゴンちゃんのマイブームは、いつも突然始まり、突然終わるらしい。




