09話 聖剣
「こやつの父親がエルフで、母親が儂の娘のドワーフじゃ。」
するとフェザスは
「ハーフというやつか?」
「私はハーフなんかじゃない! 半端ものじゃない!」
突然起こりだしたニナにフェザスがたじろぐ
「はいはい、今のはフェザスが悪い。半端ものという意味で良くハーフなんて使われるけど、愛し合った結果生まれたのならダブル。二つの歴史をその身に宿すって意味で【ダブル】でいいんじゃないかな?」
カナメは割って入りそう告げるとニナの瞳から一滴の涙が垂れ、それを皮切りにとめどとなく涙が流れる
「あっあれ? 嬉しいのに、涙が止まらない。爺様涙が止まらない・・・」
ガルドは満面の笑みを作り目を細め
「何を言っておる。人は嬉しすぎても泣くのじゃよ。」
「うん。うん。そうなんだ。あっあのカナメ様有難うございます。」
「気にするな。」
カナメたちのやり取りを見ていたフェザスは深く頭を下げ
「申し訳ないニナ殿。私の言葉で気づ付けてしまい。本当に申し訳ない。」
フェザスの言葉にニナとガルドが顔を見合わせ頷き
「あっあの大丈夫です。謝っていただきましたし・・・」
「ガハハハハハッ! 面を上げてくれ、ニナもこう言っておる。これ以上はこちらが恥ずいわ!」
バンバンと何度も背中を叩かれフェザスは苦笑いを浮かべながら頭を上げる。
それからしばらくたち落ち着いたところでカナメが口を開く
「ガルドさんはこれからどうします? まだオークの調査が終わっていませんし、ここは危険なんですけど・・・」
「うむ、無論ヌシたちと共に行こう。それに、これは十年前の奴の仕業なんだろ?」
「ええ、リンクスという魔族の仕業でしょう。」
「なら私もその戦いに連れていって! 父様と母様の敵・・・」
「ふん! ニナの出る幕わないわい。儂が葬る。」
殺気を迸らせガルドがそう呟く
「爺様、競争だね。」
「望むところだ! というわけじゃ。カナメ殿の部隊に儂らを加えてくれ。なに足手まといにはならんよ。」
そう言ってハンマーを掲げた。
「・・・それはもしかして【聖剣】ですか?」
カナメの問いに口端を釣り上げたガルドが
「おうともさ! 儂が作った傑作の1つじゃ。無論ニナの大剣も【聖剣】じゃ。」
「【唄】も付いていますか?」
「ほぅ・・・【唄】を知っているとは・・・」
「爺様、カナメ様たちは始めっから【唄】を使っていた。あれきっと【魔剣】」
するとガルドはカナメへと視線を向け
「見せてもらっていいか?」
カナメは頷き腰から神狼丸を鞘ごと抜きガルドへと手渡す。




