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ユグドラシル物語~未来を見る瞳  作者: あおい聖
聖王国編 第四部 隠れ里
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05.5話

 食料が配られていたころアートス達は宿屋から逃げるように出ていき柵の外にテントを張り陣を張っていた。


 そんなテントの中でアートスを中心に囲んだ騎士や魔術師は



「アートス様これから我々はどうなるのでしょうか?」



 小太りの騎士の言葉に魔術師の1人が



「まずは金の返還・・・命令違反による懲罰金・・・里への賠償金・・・支払えなければ奴隷となろうな・・・」



「おい、おれ借金返済で全部使っちまったぞ? アートス様が後で何とかしてくれるっつうから。」



 その騎士の言葉に全員の視線がアートスへと集まる。アートスはそんな中でも親指の爪を噛みしめブツブツと何かを呟いおている。



「アートス様? アートス様!」



「ひっ! 脅かすんじゃない! それでなんだ!」



「アートス様これからどうしましょう?」



「おれ、おかねなんか返せね~よ~」



 部下たちの言葉にまた親指を噛み、しばらくしてから



「我らで此度の原因を解決して、汚名が霞むほどの功績を残すほかない。」



 すると魔術師が



「アートス様の父君ショーン卿にお願いできないのですか?」



 その言葉にアートスは苛立ちを見せ



「煩い! 煩い! 父の派閥の者はオークの襲撃でへまをやらかし、その責が我にも及ぼうかとしているんだ! そんな真似が今できるか!」



 この言葉に騎士や魔術師は心の中で



(((やべ~付いていく家、間違った!)))



 しかし、事ここに至ってはもはや先ほどのアートスの言葉ではないが奴隷への道しか残されておらずに自身の武具の手入れを始め里の人々が寝静まると行動を起こした。



「いくぞ? 鉱石の迷宮の地図は用意したか?」



 アートスの言葉に魔術師は頷き



「ここに、地下5階層までの地図を用意してあります。」



「その下の階層はどうした?」



 アートスがなぜ聞き返したかというと【鉱石の迷宮】は全10階層あり、残りの6~10階層までのことを言っていた。



「ありません。ここ数年・・・いや十数年6階層以下の階層へ侵入した者がおりませんから・・・何かするのであればそれまでの階層かと思われます。」



 その言葉にアートスも納得して移動が始まる・・・仕掛けたリンクスが悪魔族で、四元将と呼ばれるほどで神狼と呼ばれるカイザー達を破っていることを理解できていなかったためである。


 またこの不用意な行動がオークたちを刺激し後に大いなる災いとなることなど少しも考えてはいなかったのである。

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