04.5話
カナメたちが長の館へと入っていく中、ウインガーは馬車を館の敷地内へ入れ部下と共に警戒に当たっていた。
そんなウインガー隊を敷地外から住民が覗き込んでいるそんな中
住民を掻き分けるように騎士たちが割って入って来た。
「邪魔だ! 退かぬか! 我はショーン家の嫡男なるぞ! どけっ!」
小さな子供がアートスに蹴られ転がり泣き出す
その子供へとウインガーは近づき、しゃがみ込んで頭を優しくなでながら
「大丈夫か? 男の子だろう? おお~痛かったか? それは済まぬことをしたな。あのような輩この俺が懲らしめてやるからな。」
そう言って男の子を抱きかかえ近寄って来た女性にその子を預けると
地面に置かれたハルバートを拾い上げアートスへ向かいゆっくりと歩き出す
「何か用かな? ボルト家の三男坊君?」
「あの子に謝れ! それでも騎士かっ!」
「何を言うか! 我はショーン家嫡男なるぞ! たかが部隊長ごときが我に指図するのか!」
一色触発の中それぞれ武器を構え睨み合う
するとガチャリと扉が開き
「何を騒いでいるのですかウインガー・・・はぁ没落したショーン家の嫡男ですか。」
するとアートスの額に青筋が浮かび
「没落~? 何を言っているんだ我ショーン家は聖王国家の大貴族だぞ! 言葉を慎め貧乏貴族のグリーク家の嫡男君。」
するとフェザスはヤレヤレと首を左右に振り
「貴方は何も知らないんですねアートス。此度のオークとの戦いでショーン家はその義務を放棄して逃げ出した罪で取り潰しが検討されているほどですよ?」
「ばっ馬鹿を申すな! オーク共はこの里で我々が防いでおるのだそのようなことがあるはずない!」
「何言っても無駄だぜフェザス。ここに籠っていて知らないんだから1000を超えるオークたちが聖都へと迫っていたこともなっ!」
その声が大きかったのか住民がざわめき出す
「聖都は無事なのか?」
「この国はもうだめなのか?」
と聞こえる中アートスは大きな声を上げる
「煩い! 煩い! 黙れ! 良いから貴様らは我らに食料を渡せばよいのだ!」
「5000b・・・陛下より頂いた1人あたり食費だ。頂いていたのではないのですか? さらに言えば里で住民より要望があれば食料を提供するよう命じられていたはずですが?」
フェザスの言葉に住人達からも罵声が上がる
「知らん! 我は知らんぞ! 我は聞いてない! そんな命令聞いてないぞ!」
アートスはなおも騒ぎ立てている。長の館の扉が開かれカナメたちが出てきた。




