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ユグドラシル物語~未来を見る瞳  作者: あおい聖
聖王国編 第三部 氾濫
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19話 勇者

 それを見てカナメは



「もう大丈夫そうですね。念のためもう1本置いていきます。」



 そう言って上級ポーションをその場に置き


 振り向くと駆け出し


 城壁の上から飛び降りた


 レイカ達があっけにとられながら見送り


 慌ててノボルが城壁から身を乗り出し下を確認する


 そこには着地の寸前で神狼丸を抜きオークの頭から一刀のもときり降ろし


 オークを2つに切り裂くカナメの姿があった


 更にその先でノーマが2本のナイフを使い北門で見たオーク・ジェネラルと戦いを繰り広げていた


 カナメはそんな中



「【光よ! 駆けよ!】」



 そう呟き2匹の光の狼が姿を現しノーマの援護に解き放つ



「あの狼はカナメが出したものかよ!」



 ノボルのその声に



「そうですね。あの狼が割って入ってなかったら・・・」



 レミエルがそう呟き



「それにしてもかなりの実力じゃない?」



 ミコトが続いて口にした言葉にその場にいたみんなが頷いた。


 そしてそんな光景の中光の爆発がオークたちの中で広がり


 その爆発に怯んだり、倒れているオークの下へ兵士たちが突撃していた



「あれって魔物?」



 レイカの言葉にレミエルが



「魔物でしょけど、正確には誰かの召喚獣ではないでしょうか?」



「誰の?・・・ってカナメの?!」



 ノボルの言葉の通り目の前でカナメがその魔物へとまたがり騎乗しオークを蹴散らす光景があった。


 カナメの光の狼の援護もありオーク・ジェネラルを打ち取ったノーマがカナメへと叫ぶ



「指揮官は打ち取った! ここは我々のみで大丈夫です! カナメ殿達は西門へ援軍に行ってくだされ!」



「分かりました!」



 そうカナメが叫び、周囲を見渡し



「まだ戦えますか?」



 その言葉にカナメに追従していた12人が頷く



「ではこのまま西へ向かいます! その間にポーションを飲んで回復して置いてください!」



「「「ハッ!!」」」



 そう言ってカナメの後を駆けだす。



「なっなんかもう部隊長のような感じじゃね~か?」



 ノボルが不意にそう口にする



「感じ? ではなくそのもののようですね。」



 レミエルがそう感想を述べると



「俺の指導なんかもう必要なさそうだな・・・」



 コウに肩を借りながらその光景を見ていたツトムが呟く


 その呟きに他の皆の視線が集まる



「ん? 個人としての実力は元々あったんだ。それに加え指揮力も加われば・・・寧ろカナメが【勇者】と言われても誰も文句言わないんじゃね~のか。」



 するとその言葉にレミエルが



「確かにカナメさまは【勇者】と言われるほどの活躍をしていますが、【賢者】たる貴方の知識や力は必要だと思いますが、いかがでしょうか?」



 そうやってレミエルは周囲を見渡すと全員が頷くのであった。

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