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ユグドラシル物語~未来を見る瞳  作者: あおい聖
聖王国編 第三部 氾濫
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15.5話

 迫りくるオークに怯む兵たちに向けレミエルの檄が飛ぶ



「魔術師団! 先頭を走るオーク・ナイトの足元を狙いなさい!」



「「「ハッ!」」」



 その返事の後


 魔術師たちの杖から水の矢が放たれる


 次々と放たれる水の矢はオーク・ナイトの胸や足へ当たり


 先頭を走るオーク・ナイトが転ぶ


 それで少しは止まるかと思われた矢先・・・


 後続に構わず踏みつぶされた


 だがここで奇跡ともいえる現象が起きた


 放ったのが水の矢・・・つまり【ウォーターアロー】何だが


 大量に放たれた水の矢で地面が滑りやすくなっており


 踏みつぶしたことによりバランスを崩した後続が転がり


 踏みつぶされる・・・


 それが連鎖的に繰り返されたのである



「よし! 魔術師団はそのまま足元を狙ってください! 狙撃兵はオーク・アーチャーやオーク・メイジを中心に狙ってください!」



 レミエルが畳みかけるように指示を出す


 そんな中オーク・ナイトより一回り大きなオークがオーク・ナイトの1.5倍の速度で門の横・・・壁へと迫り跳躍した・・・


 そのオークは必死に手を伸ばし壁のふちを掴んだ



「やらせるかっ!」



 その号令のもと槍が突きつけられるが


 表面へ刺さるだけで槍を物ともしない


 驚く兵たちを口を大きく三日月に開け涎を垂らしたかと思うと


 次の瞬間


 腕を曲腕力のみで飛び上がり


 反対の手を背中へと回し鋼で出来た大きな斧を握ると


 着地と同時に横へ力いっぱい振る


 すると囲んでいた兵たちの上半身のみが崩れ落ち血しぶきを辺りへと散らす



「「「きゃぁぁぁ!!!」」」



 レミエル、レイカ、ミコトが顔を青くして悲鳴を上げた


 悲鳴を聞いたそのオークは3人を見据えると


 股間が大きく膨らむ



「この豚どもが! 姫様達には指一本触れさせん!」



 騎士がそのオークと3人の間へと割って入り構えると


 騎士の頭へと鋼の斧が振り下ろされた


 ニタニタと涎を垂らすオーク・・・オークの上位種オーク・ジェネラルである


 その混乱の中を利用するかのようにオークたちが門へと押し寄せ攻撃を開始した



「おいっ! 何している! 下がれよ!」



 そう言って3人を自らの後ろへと追いやったノボルがオーク・ジェネラルへと立ちふさがる



(やべ~な・・・あの速さ・・・くそっ!)



 ノボルは心の中でそう呟きその頬を汗が伝う


 オーク・ジェネラルは余裕の笑みを浮かべ


 恐怖を与えるようにゆっくりと歩き出す


 1歩・・・また1歩と・・・


 あと1歩で斧の間合いへと入るのんな時


 高速で空を駆けオーク・ジェネラルへ飛び掛かる2体の光の狼の姿があった。

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