03話 隠れ里
途中で野営したマコトたちは砂漠にある踏み固められた道を馬車で走っていた。
そして砂漠の先に緑あふれる林が顔をのぞかせ
普段であれば小鳥がさえずり木漏れ日を浴び林道を行きかう人々が姿を現すのだが
その日はいつもと違っていた
聞こえてくるのは
「ブヒブヒ!」
「ブモモォォ!!」
豚が泣くような声が木霊する
そんな中人の声も聞こえてくる
「柵から槍で突き刺せ!」
「弓隊何やってんの!」
「救護班! 救護班早くこっちへ来てくれ! 怪我人が居るんだ!」
馬車を急がせ林を抜けると
そこに広がっていたのはオアシスに賑わう人々ではなく
押し寄せるオークの群れに贖う人々の光景であった。
マコトはミスリルの剣を手に取り腰に括り付け
勢いよく走る馬車から飛び出ると
物凄い勢いで駆けだす
それに追従するように騎馬が駆け
更に馬車が止まり兵士や騎士たちが武具を着こみ転げ出るように
慌てて駆けだす。
柵の前ではオークが押し寄せ
何かの魔物の骨で出来ているであろう骨斧を振りかぶり
柵目掛けて力いっぱい振り下ろす
「ブモォォォ!」
バキバキ、ガシャ~ン! と音を立て柵が切り裂かれると
「ひぃっ! 誰か助けてくれぇぇぇ!!」
オークの顔に恐怖して兵士が尻もちをつき
その場で座り込んでしまった。
オークは
「ブモッ!」
と口端を上げると骨斧を振り下ろす
キィンッ! と弾かれた骨斧が宙を舞うと
「せいっ!」
振り上がった剣をオークへ向けて剣を振り下ろすマコトの姿があった。
オークは切り裂かれヨロヨロと後ずさる中マコトは
「何してる! 早く立って! 戦えないなら引いて! 戦えるなら武器を手に取れ!」
そう兵士に怒鳴りつける
「・・・え・・・援軍?」
座り込んでいた兵士がオークたちの後ろから騎士たちが切りつけているのが目に入る
「援軍・・・援軍だぁぁぁぁ!!!!」
兵士は立ち上がりはち切れんばかり全力で声を張り上げると
「「「「「おお!!!」」」」」
と歓声が上がり
人々の勢いが増す
オークたちの後方で大きな火の手が上がると
「ブモッ! ブモモォォ!!!」
と言う鳴き声が聞こえ
慌てふためくようにオークたちが散りじりに逃げ出す
それを見た兵士の1人が
「見ろっ! 豚どもが逃げていくぞ! 俺たちが勝ったんだぁぁぁ!!!」
その声に
「「「「「わぁぁぁ!!!」」」」」
と勝どきを上げた。
そんな光景を見ながらオークの帰り血で汚れたマコトの下へ
ユウナとサキが駆け寄り
「「マコトさま! ご無事ですか! これタオルです。使ってください!」」
と2つのタオルが差し出され2人は顔を見合わせ
「「真似しないでよ!」」
と見事にハモっている光景に苦笑いしつつ両方からタオルを受け取るマコトであった。




