02話 ライフル
一方聖都へと帰還したレミエルたちは王への報告へ向かう中
コウとハルカは工業地区へと足を踏み入れていた。
蒸気や煙と言ったものが立ち込め
建物の前には荷物を積み下ろす作業に追われた人々が行きかう中
コウの案内のもと路地裏にある小さな工房へと入って行く
「おやっさ~ん! 親方っ!・・・居ないのかな?」
そうコウが叫び踵を変えそうかと言うとこで
「うるせぇぇ!! 聞こえてるっつ~の!」
厳つい筋肉質のドワーフ族の男が髭を撫でながら奥から出てきた。
「なんでい。コウの坊主のじゃね~か? 今日はどうしたい!」
コウが口を開けためらっていると
横から肘でコウを小突きながらハルカが
「ちゃんと説明した方が良いわよ。」
そのハルカの言葉にゴクリとつばを飲み込みコウが
「おやっさん! 大変なんだ・・・」
神狼の迷宮で起きた事を説明して
コウがアイテムポーチからライフル状の銃を取り出すと
「そいつを量産したいってんだな? 分かった。あれだろ坊主が前に作ってたやつを作るんだろ?」
コウが頷くと
「よっしゃ~任せな。この細長い筒状のとこは他の工房で作らせる。コア部分は・・・刻印か・・・知り合いに腕のいい奴が居るそいつに手伝わせよう。材料は鋼・・・と言いたいが鉄だな。今はそれしか手に入らん。」
そう言って親方はすぐさまでした地に手配させる
材料が揃って作業を開始したのがもう夜に入り暗くなっている時間であったが
コウや親方は構わず作業に没頭する
それを刻印術士のドワーフ族のふくよかな女性ハンナさんとハルカが苦笑いを浮かべ
「あんたも物好きなのに惚れたね~あれはストレートに言ってやんなきゃ気が付かんさね。」
ハンナの言葉にハルカは頬を染め
「ちっ違います! 私とコウ君はそんなんじゃありません!」
「はい、はい、今はそう言う事にしといてやるよ。おっあたし等の出番だよ。」
「もぉ! そんなんじゃありませんから!」
そう言いながらハンナとハルカはコウたちの下へと向かい作業に加わる
・・・・・・・・・・・・・・・
夜通し続けられた作業で出来上がったのは10丁のライフル銃であった。
【アイアンライフル】
【物攻】+36
【腕力】+6
【備考】発射時にMPを2消費する。射程は弓や魔術の倍。強化済み。
これをアイテムポーチへと仕舞い込み
徹夜明けにも関わらずにコウは寝ているハルカを背負い城へと歩き出す
「気~つけて帰れよ! 魔物との戦いまでにはもっと数をそろえておいてやる!」
「狼になるんじゃないよ! やる時はちゃんと合意の上でするんだよ!」
と送り出されコウは歩きながら周囲の人たちに冷やかされての帰路となった。




