21話 5階層
カナメたちは【獣士隊】の面々と共に石壁に大きな柱と神殿のような5階層へと足を踏み入れていた。
あの後駆けつけたカイザーに怒られつつもお礼を言われ、今日のダンジョン奪還作戦へ加わることが許された。
「ホンマに肝が冷えたでカナメはん。」
隣を駆けるスミスがそう声をかけてくる。
「親父! 今は作戦中だ!」
カナメたちをその背に乗せたロードが口を開くと
「ホンマに、ワレがもっと修行に励んでればカナメはんにあんな無茶させずに済んだんやで?」
スミスがロードへと話を振ると
「ギャギャァ!!!」
大剣を掲げたゴブリン・ジェネラルがゴブリン・ナイトを率い襲い掛かって来る。
「カナメはん! ジェネラルは任せまっせ!」
そう言うとスミスは部下たちと共にゴブリン・ナイトへ駆けだした。
「ロード、このままジェネラルへ! ハクとコクは光術でナイトをけん制して!」
「御意!」
ロードは返事をして目つきを鋭くするとさらに加速した
「任せなさいよね!」
「分かりました。」
ハクとコクがそれそれ返事をして近づくゴブリン・ナイトへ【ライトアロー】を次々と打ち込む。
ロードが目の前のゴブリン・ナイトをぶちかまし
ゴブリン・ジェネラルへの道を開けると
「はっ!」
カナメはロードを飛び越えゴブリン・ジェネラルへ駆けだす
カナメに向かいゴブリン・ナイトの駆けだすが
「やらせないわよ!」
「やらせません!」
ハクとコクから【ライトアロー】が放たれ
ゴブリン・ナイトを阻む
カナメは駆けながら
「魔力よ! わが手に集いて、鋭き刃となれ!」
と唱え【魔力刀】を展開しながら
「はぁぁっ!」
一瞬光り輝き
カナメへと振り下ろされる大剣を受け流し
ゴブリン・ジェネラルの横へと流れるように移動して
切り裂いた。
ザシュッ!
胴を切り裂き、更に闇を纏わせ
シュパッ!
ゴブリン・ジェネラルの頭が宙を舞った。
カナメが使った技は天昇流の光を纏わせた【竜光剣舞】と闇を纏わせた【竜黒剣舞】であった。
昨夜のうちに試していたのだが、【魔力刀】で【魔刃】を纏わせることができなかったということである。
魔力で作られた【魔力刀】そのものが【魔刃】と同種の物であることが予測される。
カナメは切り裂いた後周囲を確認すると
傷を負いながらも誰一人かくことなく切り抜けたスミス達が居た。
「カナメはん! さきぃ急ぐで!」
駆けだしたスミスの後をカナメはロードに飛び乗り後を追う・・・




