03話 神狼の迷宮
組み手でノーマから1本とった3日後
カナメたちは西の砦へと来ていた。
「へ~ここにダンジョンがあるのか、楽しみだぜ!」
ノボルが興奮気味に言い放つ
「ほら、ノボル! 置いてくわよ!」
見ればノボル以外が先を歩み
ミコトが振り返って叫んでいた。
「まっ! 待ってくれ! 俺を置いてくなぁぁ!!」
叫びながらノボルはカナメたちの下へと駆けつける。
カナメたちは砦奥の大きな扉の前でノボルを待っていた。
走り込む勢いのまま扉を開けたノボルの前にほろがっていたのは
洞窟の先に鉄格子の扉で閉められ
その隙間から明かりが差し込み草原が広がっているのが見て取れる。
「明るい・・・」
レイカの呟きにレミエルが
「そうです! 明るいんです! これが神狼の迷宮です!」
胸を張り説明するレミエルを無視するかのようにノボルが
「なっ早く入ろうぜダンジョン! ダンジョンだぜ!」
怒り気味に頬を膨らませたレミエルが
「ノボル! ちゃんと説明は聞きなさい!」
周囲からどっと笑い声が上がる
一通りレミエルの説明を聞いたツトム先生が
「じゃあ俺たちは向こうの薬草地帯へ行ってくるわ。」
ツトム先生のパーティーが横を過ぎるとき
カナメたちは聞いてしまった
アカネの
「ここにラビィちゃんが、ぐふっ! ぐふふふふっ!」
と言う呟きを・・・
カナメたちは互いに顔色を窺い
カナメの
「聞かなかったことにしよう。うん。そうしよう。」
と言う言葉にただ頷いた。
それを見てノーマは笑いながら
「ククク、お主たちぬは1階は物足りんかもしれんのぉ。2階へ行けば影に潜む魔物、集団で襲ってくる魔物がおる。3階は食用の豚や獰猛な狼の魔物・・・あと乗り物に使える馬の魔物がおる。まぁ今日は初日じゃ、ダンジョンの雰囲気を味わう様にして1階を回ってみるのがいいじゃろ。」
「分かりました。そうします。」
そう言ってカナメは鉄格子の扉をくぐりダンジョンへと足を踏み入れた。
・・・・・・・・・・・・・・・
先頭をノボルが地図を見ながら歩く
そんなノボルに茶色い塊が突撃してきた
「おっと・・・兎? おい見てみろよ! 角の生えた兎が居るぜ!」
可愛らしいつぶらな瞳の角の生えた茶色の兎を見てミコトが叫ぶ
「バカっ! それ魔物よ! ホーンラビット!」
そのミコトの叫び声を合図にしたかのようにホーンラビットは角をノボルに向け飛び掛かる
「くっ! なめるなぁぁ!!!」
ノボルへと向かい飛んでくるホーンラビットをノボルが足を大きく上げ振り下ろす
「ンギュッ!」
角を避け頭部へと叩きこまれたその一撃でホーンラビットは息を引き取った。
「ふぅ~さっさと解体しちまおうぜ!」
するとミコトが短剣をノボルに渡しながら
「じゃあ、お願い。」
と声をかけミコトは周囲を警戒し始めた。




