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ユグドラシル物語~未来を見る瞳  作者: あおい聖
騎士王国編 第二部 聖槍ライオネル
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07話 スピナス奪還作戦03

 混沌とした戦場の中ビリーは馬から降りて深く腰を降ろし【聖槍ライオネル】を構えていた。ビリーはわざわざ馬を降りたのではなく、降ろされたと言えた。現にビリーの目の前では両断された馬と、それを成した【スケルトン・ナイトリーダー】と騎士たちの戦いが行われているのである。


 ビリーは傷つきはじけ飛ぶ騎士たちを見ながら震えていた。そんなビリーの頭に剣の柄がこつんと落とされ、ビリーは振り向くと



「ちゃんと前を見る! 確かに強いけど、絶望するほどでもないわ。」



 ビリーは慌てて向き直り【スケルトン・ナイトリーダー】を見据え



「そうなのか?」



「ええ、アレを見て。」



 ユウナの指す先にはその場から動かずに騎士たちを相手にしている【スケルトン・ナイトリーダー】が映る。



「分からない?」



 ユウナの言葉に頷くとユウナが後ろに控えた魔術士に指示を出し、魔術士から水術の【ウォーターアロー】が放たれ【スケルトン・ナイトリーダー】へと向かう。それは明らかに遅く難なく躱せると思っていたビリーの目に腕を交差させ【ウォーターアロー】を受けているのが入って来た。



「まさか! 動けないのか?」



「そう、私の【ブリザード】を受けその場で固定されているんじゃないかしら?」



 その言葉にビリーはすぐに声を上げた。



「敵は動けない! 魔術で迎撃しろ!」



 その言葉を聞くまでもなくユウナは【アイスジャべリン】を作り準備を開始していた。


 これで終わる。そう思いビリーは喉を鳴らすと【スケルトン・ナイトリーダー】の瞳が赤く怪しい光を発し、その直後ユウナへ向け【ロングソード】投げ、地面へと崩れた。


 ユウナは瞳を閉じ絶望の色を見せる。そんな中ビリーは周囲の時間の流れを遅く感じていた。



(くっ! このままではユウナに!)



 すると何処からともなく頭に声が響く



『助けたいか?』



(ああ、助けたい! 大切な・・・好きな女性だから!)



『くっくっくっ、貴様は王子であろう? 1人の女の為に自らを危険にさらすことになるぞ?』



(それでも! いや! 好きな女性1人守れず、その他の者たちを守れるものかぁぁぁ!!!)



『くっくっくっ、気に入った。ならば我の名を叫ぶがよい!』



 その言葉を聞き自らがユウナの前に飛び出していることに気が付く



「王子!」



 騎士の叫ぶ声にビリーは我に返り



「【ライオネル】!!!!」



 ビリーの叫びと共に手に持つ【聖槍ライオネル】が光り輝き槍の形から黄金色に光り輝く獅子が現れ



「ガォォォン!」



 【スケルトン・ナイトリーダー】が放った【ロングソード】はビリーの目の前で壁にでもぶつかった様に弾けどび、更に周囲に居た【スケルトン・ナイト】が崩れ始め、しばらくすると【スケルトン・ナイトリーダー】すらも崩れ落ちるのであった。

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