05話 スピナス奪還作戦01
ビリーはその日から人が変わったように勉強に励んでいた。また毎朝はユウナとの仲を深めるかのように早朝訓練に参加するようになる。
そして1旬(10日)過ぎようかとしているそんな時、伝令の兵からマコトがついに聖王国から見限られたと言うものであった。
「これは、真なのか?」
ビリーはあきれ顔でユウナへと書簡を見せる。ユウナはその書簡を受け取り目を通して行くに従い、険しい顔となって行く。
「あのバカ、とうとうそこまで落ちたの?」
その呟きを聞いたビリーは
「・・・本当のことのようだね。」
「ええ、それに【期待を裏切りし者】なんて称号が付いていたなんて・・・」
ユウナは書簡をビリーへと返す。書簡を受け取ったビリーは書簡を騎士へと回し
「そこに書かれている様に僕らは【スピナス】奪還に向かわなければならないのだが、誰か良い策はあるか?」
「聖王国からの援軍は?」
ユウナの言葉に聖王国の騎士が手元の資料を手に
「どんな作戦を取るかにもよりますが、聖王国としても余裕があるわけではありません。しかしながらカナメ様の配下の部隊が中隊規模、それに食料が来ることが確実で、最終的には大隊規模になる予定です。」
ビリーは考え込み
「それを待っていては【スピナス】で大規模な虐殺が始まるだろう。」
「あの時、彼らを助けられなかったことは居たいですね。」
騎士が発した言葉にビリーの表情が曇る。
「おいっ!」
ビリーの後ろに控えていた騎士が声を上げる。
「はっ失礼いたしました。」
「そんな事よりその【スピナス】周辺の地図と防衛の情報は?」
ユウナの言葉に騎士が丸まっていた紙をテーブルに広げると【スピナス】周辺図が現れる。
「こちらとなります。」
ユウナは地図を確認して、指を指し
「ここは?」
「そこは起伏も少なく平地となっています。」
「【スピナス】の城壁の高さは?」
「5メートルほどかと、ですが先の戦いでここと、ここ・・・そしてここが修復中であります。」
騎士が指さした場所は北側の2カ所と東側の城壁の北側に近い部分が崩れていて、今まさに修復が行われているとのことである。
「船は使えそうですか?」
「いえ、船に余裕がないため戦いに使えないかと・・・」
それらを聞いたユウナは目を閉じ考える。
「ユウナ、何か案が浮かびそうかい?」
ビリーの声で目を開いたユウナは
「北と東にそれぞれ大隊規模で襲撃を掛け、その隙に精鋭で南より攻める。と言うのはどうでしょう?」
「理由を聞いても?」
ビリーの言葉にユウナの口端が吊り上がったのをユウナの護衛の騎士は確認しゴクリとのどをならした




