14話 回想ー謁見の間02
ドミニオンの声は低く威圧的に響き渡ると、マコトたちは一斉に頭を垂れ
「「「申し訳ありません!」」」
更にアートスが面を上げて
「勇者殿達は何も悪くはございません。すべては護衛騎士たるこの私アートスに責が有ります。まさか! まさか父に裏切られるとは思わず・・・」
貴族たちから罵声が聞こえてくる。
「静まれ! 騎士アートスよ、裏切られたとはどういうことかな?」
「ハッ! 当初の予定では我セウロ領より、物資が後から届く手はずになっておりましたが、予定を超えても届かず・・・」
「・・・魔がさしたと申すのだな?」
「その通りでございます。ですから勇者殿達に罪はございません!」
「だが、報告では任務を放棄して【オーク・キング】に挑み里に被害を出したと聞く、これは看過できぬ。それ相応の処罰を受けてもらう・・・」
ゴクリとつばを飲む音をたて、マコトは顔を青く曇らせる。
「・・・しかしながら、次なる作戦に参加し戦果を上げれば不問としても良い。」
その言葉にマコト達は顔を上げ
「有難うございます。」
だが次に発せられたドミニオンの言葉にマコト達は再び青ざめるのであった。
「ヌシらには騎士王国への援軍に行ってもらう。そこで騎士王国軍と協力して戦果を上げよ!」
マコトは口を開いたり閉じたりを繰り返すばかりで返事をすることが出来ずにいた。
「どうした。不服と申すのならそれ相応の罰を受けてもらわねばならぬぞ? どうなのじゃ?」
するとマコトの隣にいたハジメが
「・・・そっその命謹んでお受けいたします。」
「わっ私も受けます。受けさせてください。」
「了解です。」
次々とマコトを除いた者たちが了承し、再びマコトへと視線が集まる。
「・・・お受けいたします・・・」
するとそれまでとは打って変わりドミニオンの表情は穏やかとなり、サイラスへと小声で何かを言い、それを聞いたサイラスが
「騎士アートス!」
「ハッ!」
「身内の恥は自身で償うがよかろう。貴様はセウロ、セーベ両領都へいき罪人を裁き、私財を差し押さえよ! また勇者殿と共に騎士王国へ赴き罪人を捉えよ! 罪状は【国家反逆罪】だ!」
するとアートスが慌てて数歩前へ出てしゃがみ
「なにとぞご再考を! せめて母や妹に罪が及ばぬようお願いいたします。」
貴族たちから再び罵声が浴びせられる。そんな中ハジメも前に出て跪き
「僕からもお願いいたします。全ては裏切ったセウロ伯爵であります。今までの僕たちに対するアートスさんの働きに免じて家族に積むが及ばぬようどうか、どうかお願いします。」




