08話 分析と今後
【シルドナ】から直線で北へ4日、その場所に城のようなものが出来上がっていた。東と南を沼で覆われ、北は大きく広がる森の一部が押せよせ、このことからも要害な場所と言えた。
更に不思議なことにその城は不死族の居城であるにもかかわらず、北の【ガンドーク】を収める不死族と争っていたのであった。
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【シルドナ】の領主の館にある会議室では地図を中央のテーブルに広げアートスが細い棒で指しながら
「ここに新たな魔物の城が出来ていると物見から知らせが入りました。」
「ここは、昔の砦跡があった場所じゃないのか?」
アーネストの言葉に魔術士の男が口を挟む。アートスは頷きながら
「ああ、そうだったのだが・・・かなり修復されているらしい。それに外を警戒する【スケルトン】の数が54体、つまり大隊規模の戦力のようだ。」
「中にどれほど居るか・・・」
マコトの言葉にアートスは首を左右に振る。
「物見の者もそこまでは無理だと言っていた。
「砦の大きさから言って少なくて中隊規模、多ければ大隊規模ってところじゃないか?」
「ん~それ【スケルトン】だった場合だよね? 上位種や指揮個体だった場合は違ってこない?」
アートスの分からないという言葉にハジメが推論を言い、ユウナも自身の意見を言う。
「ユウちゃんどういうこと?」
サキの言葉にユウナは地図上の砦跡地と書かれた場所の北・・・森を指さし
「ここに更に戦力がいるとも考えられないかしら? だって【ガンドーク】の魔王軍と争っているのよね?」
「なるほど。」
ユウナの言葉にハジメが頷く。
「どういうことか分かったのかい?」
マコトは顔をハジメへと向け訊ねる。
「魔王軍と争うってことは魔王軍には属していないと考えていいと思う。そして魔王軍と争うのであれば大隊規模や何かじゃすぐに駆逐されるんじゃないかな?」
「なるほどね。支配に抗うだけの戦力がいると言う訳か・・・いや抗う力を持った上位種なり指揮個体がいる可能性か・・・」
ハジメの言葉を聞いたマコトが考えをまとめるように呟くとアーネストが
「ならば、ここに大隊規模・・・いや2個大隊規模を残し西部の攻略へ残りを差し向けた方が良いな。」
「魔王軍と別の魔物の軍勢が争う今が好機と言う事だね?」
ハジメの言葉にアートスが頷く。その顔はにこやかであるともいえた。アートスとハジメは行動を共にし、同じ戦場で戦い、始めは反発するも意見をぶつけ合った結果2人は打ち解けていたのであった。




