10話 訓練の始まり
リーリスを加え、サイラスは口で指導するだけと言う約束をして訓練が始まった。
まず初めに武具を装備した状態で訓練場の外周を走らされた。
およそ400m
2周目を走っているとカナメ、ノボル、ミコト、それにコウ以外が遅れだす
4周目に入るとカナメとノボル以外は地に座り込み息を荒くしていた。
「よし、そこまで。カナメとノボル以外は基礎からだな。休憩したらまた外周を走ってもらう。せめて4周出来るだけの体力をつけろ!」
「「「「「「は~い。」」」」」」
レイカ達は座りながらも返事をする。
「じゃあそいつらはリーリス見てやってくれ!」
「オ~ケ~任せなさい。」
リーリスがレイカ達の方へと歩いていくとサイラスはカナメとノボルの方へ向き直り
「お前たちは・・・そうだな・・・おいそこの!」
近くに居た兵士2名に声をかけ
「というわけで2人にはこいつらと組み手をやってもらおうか。」
ノボルは気安く
「いいぜ~」
カナメは真剣な表情で
「分かりました。」
互いの前へ兵士たちが向き合うと、他の兵士たちも興味があるのかある程度距離を取り取り囲む形となった。
「始め!」
サイラスの合図で開始される
カナメの相手は槍を構えじりじりとカナメへと迫る
カナメはすり足で距離を測りながら刀の柄へと手を添えた・・・
「やぁぁ!!!」
兵士から突きが放たれる
(遅い!)
カナメは最小の動きで槍を躱す
「せやぁっ! やぁっ! やっ!」
突きが3連続で放たれるとカナメは
ひと突き目を余裕で躱し
ふた突き目を最小で躱し
み突き目を鞘に納めたままの刀で受け流しながら兵士の懐へと飛び込み
「はっ!」
兵士の胴を打ち付けた。
「ぐふっ!」
兵士が槍を落とし腹に手を添えて後ろへよろめき尻から地面へと座り込んだ
「それまで!」
すると観衆と化していた兵士たちから「わぁぁ!!」と歓声が上がった。
カナメは「ふぅ~」と息を吐きノボルを見ると
ノボルは座り込み顔の前で腕を十字に組んだ・・・
(ノボルの方は負けたのか・・・そりゃあ槍相手に勝てと言うのが無理あるか・・・)
カナメはノボルの方へ歩み寄り
「お疲れ~」
カナメはノボルに手を差し出しノボルがその手を掴み
「くぅ~次こそは俺も勝つ!」
カナメはノボルの手を掴み引っ張って立たせるとサイラスの方へと向き直った。
「どうですか?」
「どうですかって、ノボルの方は経験不足であろう。カナメに関しては魔物相手に実戦経験を積んでもいいくらいだ。」
その言葉の後、観戦していた兵士が「次は俺とやろう。」と押し寄せ午前中の訓練は組み手で終わることになった。




