15話 訓練
翌朝
里では昨日の宴の余韻が残っていた。ところかしこで酔いつぶれた住人や兵士たちが地面にそのまま寝そべっていた。
そんな中長の館で目を覚ましたカナメは顔を洗い朝の鍛錬を行っていた。
「・・・こんなに朝早くから、よくやるな。毎日やっているのかい?」
カナメに声を掛けたのはマコトであった。
カナメはいつもの回数をこなし、マコトへと顔を向け
「ああ、いつも・・・この世界に来る前からね。それにスキルを使いこなすには訓練あるのみだしね。」
するとマコトは驚いたように目を見開き
「そっそうなのか?」
「ん? 教えてもらってないのか? スキルは日々の行動により取れる物が変わってきたり、スキルポイントを使わずともスキルレベルが上がるって・・・」
カナメはタオルで汗をぬぐいながら答えると、マコトは首を左右に振り
「知らない・・・俺達は元々の身体能力が高かったから・・・」
「装備もね。」
カナメのその一言にマコトは恥ずかしさのあまり顔を背ける。
(そうだ、装備も彼より良いものを貰っているんだ。それに俺は【勇者】のジョブまで・・・くそっ! 俺は何をやっている。)
悔しさのあまりマコトは唇を噛みしめ血がにじむ
「じゃあ俺はもう行くよ。そろそろ朝食が出来るころだしね。」
そう言ってカナメは屋敷の中へと入って行った。
「・・・俺は・・・俺はどうしたらいいんだ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・
朝食を終えお茶をすすっているとカナメにレミエルが話しかけてきた。
「カナメ様、今後のご予定はどういたしましょう。」
カナメはコップをテーブルに置き
「そうだね。復興の手伝い・・・それにドミニオン様に報告・・・かな?」
「はい。それに勇者様達の処遇ですね・・・」
「どうなるんでしょうね。」
レイカが心配そうに呟く
「まぁ、立場は悪くなるだろうね。横領・・・それに命令違反を複数回・・・」
「自業自得だろ?」
「ノボルあんたね・・・」
ミコトがノボルの発言に不快感を示す。
「だってそうだろ? 優遇されて居たにも拘らずに失敗を繰り返し、更には里に被害を出した。いくら何でも俺たちじゃあフォローできないぜ。」
「それはそうだけど・・・」
するとカナメが方針を口にする
「まっそっちはレミに任せるよ。レミと・・・フェザス隊で報告に戻ってもらい、マコトたちも一緒に戻ってもらう。残りは復興の手伝いかな。」
「・・・そうですね。それに途中の砦へもより、サイラス様に状況を確認して、可能なら騎士団をこちらへ派遣してもらいましょう。」




