第五話 〜兄様と朝食〜
「兄様、おはようございます」
私は清楚な妹。
カーテシーでできる妹を見せるんです!
「リノア、おはよう」
あぁ!私だけに向けられてるこの笑顔!
素敵です!兄様!
ハァ…ハァ…ハァ
おっと、意識が飛びそうになっちゃいました。
「さぁ、一緒に食べよう」
「はい!」
あぁホントにこの笑顔だけでご飯10杯いけます!!
でもそんなに食べたら兄様に引かれるので自重します。
「兄様は今日、父様と剣技の模擬戦でしたね」
「そうだね。今日こそは1本取りたいけどね」
「そうですね。あのエ…オホン……父様は強いですもんね…でも他の師範たちは兄様に歯も立ちません!12歳でそれは凄いです!」
「それはリノアも同じだよ。短剣でカイン師匠から一本取ったんだろ?」
「師匠が私に合わせてくれたんですよ」
これはホントです。
カイン師匠は教えるのがすごく上手です!
分かりやすくて、すごく褒めてくれます!
私もあんな人になりたいと常々思っています。
それに比べてもエ……オホン……父様はいつでも全力です。大人気ないです!
まぁそんな父様も父様らしくて可愛いというか、素敵ですけど……
「はっ! 違う!違う!私は兄様一筋なんです!」
「リ、リノア?大丈夫かい?」
「あ〜!ま、また声に!な、何でもないんです!」
あ〜!!兄様に恥ずかしい姿を見せてしまいました……父様のせいですね!
そういう事にします!
こんがりウェルダン決定です!
「あ、もうこんな時間です。兄様、稽古に行きましょう!」
「待ってリノア!」
「はい?」
に、兄様の手が頬に…そ、そんな瞳で見つめられたら私は……
「リノア…」
あぁ兄様……目を閉じていいですよね?
「こんな所にパン屑が付いてるよ」
「……あ、ありがとうございます」
ぎゃぁーーーーー!!
私はなんて、はしたない事を!!
「フフッ」
あぁ、兄様が私の頭をポンポンしてくれます。
幸せで死にそうです!
あぁ!!そんな!私の顔に付いてたパン屑を食べたら……
ボンッ!!
オーバーヒートです…何も考えられません…
昇天。
私の人生悔いなし…です
「さ、行くよリノア」
「あ、はい!」
兄様は父様が待つ稽古場へ、私はカイン師匠が待つ稽古場へ走りました。




