↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
6/6

第六話 〜兄様の悲しみ〜

お稽古の時間です。


今日はカイン師匠との手合わせですが


「見る事も大切な学びです!」


とか何とか言って、兄様の手合わせを見に来ました!


カイン師匠も一緒なので、本当は見たかったんでしょうね。

なんと行っても、3ヶ月に1回の兄様と父様の手合わせです。


稽古場に行くともう始まっていました。


うぅ、最初から見たかったです!!


えっ!?もう4本目!?聞いてませんよそんなの!!


「兄様頑張ってください」


小さい声で祈ります。


それにしても、剣を正眼に構える姿が凛々しくてカッコイイです!!


ハァ…ハァ…ハァ


ハッ!いけないいけない…


「…動くぞ……」


鋭い踏み込みに合わせて剣を引いてます。剣先がブレないのに体が移動するので、相手は間合いを掴みづらいです。


一歩の踏み込みに凄い技術が詰まってます!

ホント12歳ですか!?


「ヒュ!」


一瞬の踏み込みの後、一気に刺突として剣を突き出します!

カッコイイです!

剣先が音速超えてます!


たぶん……


父様は剣先で兄様の剣の腹を撫でて軌道をそらします。


あのスピードをいなせるってあなた何者ですか!

ただのエロ親父ではないです。


「フッ!」


兄様も想定内です。

父様を越した所で左足を踏ん張って、剣を右手で横に薙ぎます!


これは相当な筋力がないとできません!


それでも父様は薙いだ勢いで体を回して、難なく受け止めてしまいました。


その後も何度か刺突を基本に攻撃を仕掛けますが、躱す、薙ぐ、受け止めるで一本は入りません。


「はぁ!!」


兄様が剣速を上げました!

カッコイイです!

剣の残像が残ってます!


剣が9本見えます!


「アイツ…また速くなったな」


「ですよねですよね!カイン師匠!兄様すごいです!!」


兄様が押してます!


父様の顔が引きつってます!


こんな父様見たことがありません!


あと一歩ですよ!!


カキィィン!


「え?」


宙に舞う剣。

大きな弧を描いて地面に刺さります。


「一本!それまで!」


父様の剣先が兄様の首筋で止まっています。


飛んだのは兄様の剣でした。


その後も何本も模擬戦をしましたが、兄様が一本を取ることはありませんでした。


「ノア、また強くなったな!」


「……ありがとうございました」


兄様…なんでそんな顔をするんですか?

父様をあんなに追い詰める人なんて他にいません。

なのに……そんな悲しい顔をしないでください。


ーーーーーー


パコーン


「痛!」


「なんだぁ?今日は上の空じゃぁねぇか」


その後のカイン師匠との模擬戦は身が入りませんでした。


「……兄様はなんであんなに強いのに、悲しい顔をするんでしょうか」


「あぁん?そりゃ男だしなぁ、より強く有りたいって思うんじゃぁねぇか?」


「でも!あんなに強いんですよ!?兄様が勝てないのは父様くらいです!」


「そうだなぁ…目の前の目標が高すぎるってぇところかぁ?……まぁアイツもあと五年もしたらレオンを超えられるんじゃねぇか?」


そうです。毎日強くなってる兄様。


でも…なにか焦ってるようにも見えるんです……


兄様……


兄様……


兄様……


好きです!


はっ!兄様の顔を思い浮かべていたら違うことを考えていました。


はぁ、でも…


やっぱり気になります。

あんなに強い兄様はなんで、あんな悲しそうな顔をするんでしょうか……


とりあえず、父様は焼いておきましょう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。