第三話 ~守りたいもの~
『惜しかったね』
「あ、ソナー!」
ソナーは僕の友だちだ。
ピクシーで自由に姿を消せるらしい。
いつの頃からか、その姿が見えていて、気が付いたら友だちになっていた。
何でも話せて、色々相談している。
ソナー自身も自分の出生は思い出せないらしい。
でも、いつも僕が欲しい言葉を言ってくれる。
誰もが姿を見れる訳じゃないからなのか、何故かまるで心は見えないけど、なんかそれも嬉しい。
『もう少しでお父さんにも負けないくらい強くなれるよ!』
「そうかな?」
『そうだよ!この間より攻撃が多かったよ』
「ありがとう」
『ノアの夢。家族みんなを守る事!ノアなら強くなってみんなを守れるよ!』
「うん!」
ソナーの言葉は僕を癒やしてくれる。
大切な友達だ。
ーーーーーー
「兄様!!」
「リノア!」
駆けて、飛び込んでくるリノアを僕はしっかり受け止める。
兄として大切な妹を蔑ろにはしない。
「兄様!カッコよかったよ!」
「はは、また一本も取れなかったけどね」
「勇者の父様を押してたんだよ!兄様は凄いよ!」
リノアの心はすごく純粋で思っている事が直ぐ言葉に出る。
この屈託のない笑顔を見ていると、守りたいって思うんだ。
「ありがとう、リノア。
そう言えばリノアも今日の修行は終わったのかい?」
「うん!カイン師匠の影と短剣の修行をしたんだよ!なかなか筋がいいって褒められたんだ」
「そうか、良かったね。リノアは多彩で凄いね」
「兄様に比べたらまだまだだよ」
「そんなことないさ」
「そんな事あるよ!だって兄様は神聖魔法が賢者並に使えるじゃない!魔力なんて母様と同じくらいってカイン師匠が言ってた!「……アレは最凶のバーサクヒーラーだな……」って言ってたもん」
「……バーサクヒーラーって……」
カイン師匠もリノアに変な事を教えるんだからなぁ……今のリノアのモノマネ……上手いな。
「まぁいいや、お昼を食べに行こうか?」
花が開いたような笑顔になるリノアがすごく可愛い。
「はい!!」
僕達は手を繋いでダイニングに向かったんだ。




