【】夏色まつり☆大麻所持【】
「星街い!!速報やで」
「なんだよ戌亥……。すいちゃん、見ての通りお楽しみ中なんですケド?」
深夜二時の歌舞伎町。ちんパブで大量の合法ショタを侍らせる星街の元に、戌亥は息急き切って飛び込んできた。
「夏色が黒服にパクられた」
「夏色が……!?」
「どうすんねん。零點伍期生を討伐せなあかんのに、肝心の零期生と一期生がこんな体たらくで」
「いや……。あ、あずきち!!すいちゃんがいなくても、ホロライブJPの歌姫枠はあずきちがいるしさ〜」
そう言って、手元に転がるショタ(合法)に餌を与える星街。
「知らんのか?あずきちは今晩の配信で……。花譜理芽おぢさんに徹する為っちゅう理由で、無期限の活動休止を発表したんやで?」
「あずきちが……!?」
「星街が思うとる以上に事態は切迫しとんねん。はよ谷郷んとこに戻り。ショタたちは私が面倒見とくから」
「つったって……。すいちゃんにできることって、なんなのさ」
「角巻と戦え、星街」
「わためえと?」
思いがけない名前の登場に困惑する星街と、餌を与えたショタに指を舐められ恍惚とする戌亥。
「そ、そうや……。なんやこれ、案外悪ない感覚やな……」
「いや、用件の続きを話してくれ」
「せ、せやな……。取り乱した。ええか?結局、花譜もカリオペもあんたの渇きを満たしてくれへんかった。当然や、国や箱が違うんやからな。星街。あんたのVtuber人生で終生のライバルになるんは……。角巻やねん。角巻わため。あの天然娘に武士街の切っ先が届くようになった暁には、もうあんたは零點伍期生をたった一人で壊滅されられる実力を持っとる」
「ま、待ってよ、なんですいちゃん一人で戦うことになってるの!?」
「強過ぎんねん……。あんたの歌声。それでいてショタコンや。このままやと、あんたの性欲は合法ショタに留まらず、違法ショタにまで影響を及ぼすことになってまう」
「い、違法ショタ……」(ごくり)
「星街。このままやと、あんたも公安にパクられるで?」
「それはヤダ。あんスタできなくなるじゃん」
「せやから、総攻め全一のあんたは、総受け全一の角巻と戦う運命にあんねん。もう、今年の夏休み最終日まで、二ヶ月を切っとる。純粋な子供らはサマーバケーションに胸躍らせとる頃やろうが……。私らはそうもいかへん。もし、ネットロアとの習合を果たした馳河が示した刻限……。八月三十一日までに零點伍期生を倒し切れんかったら、このVtuber業界は取り返しのつかんことになる」
「ちなみに……。具体的には、どう不味いのさ。その締切に間に合わなかった場合」
「ええか。その場合はな……」
戌亥はショタに水をやりながら、辺りに公安の手先がいないことを入念に確認する。
「赤井はあとが、妊娠する」
「……!!」
「星街、あんたと角巻を同時に手懐けられるんは、あずきちだけやった。吐息多めの歌姫が封印されたこの瞬間……。どの系譜にも属そうとせん半グレVtuberが暴動を起こしたらどうなる?最悪の場合、この国に戦後最大の政治的空白が訪れるで」
「わ、理解ったって!!やるやる、やればいいんでしょ!?で、まずはすいちゃん、どこでなにすりゃいい訳さ?ラジコンしてくれ、にじさんじ」
「まずは、百鬼本家が保有しとる武器庫から、星街本家から接収された刀剣類を奪取するで。話はそれからや」
「おっけー、なんか燃えてきたじゃん。すいちゃん、こういう少年漫画的展開、大好きやねん」
「現金なやっちゃなあ……」
最後に、合法ショタ全員の尻を一人ずつ蹴り飛ばして、戌亥と星街はちんパブを出た。
歌舞伎町の喧騒が二人を出迎えて……。
そこに忍び寄る、何者かの影。
「戌亥と星街だな?」
「は?」
「なんやねん、あんた」
そして……。
その日を境に、彼女たちの姿を見た者はいない。




