第90話 シャンプーが欲しい
食事については、そこそこ満たされてきたきがするの。野菜はまだまだ足りないけど、動物性たんぱく質とかはザクロさんのおかげで定期的に摂取できているし?
だけど、身の回りのことについては、一個だけぜいたくが言いたくなってきた。
お風呂には入れているから、清潔面には問題ないはずよ? だけど、塩で身体を洗うのがそろそろ限界になってきた!!
「シャンプーとか石鹸がほしいぃいい!!」
そう。泡立ちのいいあの薬品とかが恋しいの!!
「たしかに。清潔面はクルリの塩で問題ないが……石鹸とかはないからな」
セルシスはそこまで気にしていないからか、『大丈夫じゃね?』って感じでいるのよね。
男の子って、汚れが落ちれば問題ナシって感じなのかしら? 私は転生した今も女だから我慢出来ないの!!
「材料もわかってないから……再現なんて難しいのよね?」
今までなんとかなっていた、だから。
食事は前世の知識とか経験でカバーできたけど、日用品についてはそうもいかない。トイレの紙とかについては、浄化の魔法でエチケットは守られている。けど、元日本人としてお風呂は大事だから……気持ちよさを知っているからには、恋しいのも無理はない。
『シャンプーとか、石鹸ってなぁに??』
レシアム先生は長く生きていても、現実世界に顕現するのは久しぶりとかで生活面についてはあんまり詳しくないのよね? お風呂も、私が提案しなきゃかなり久々だって言ってたもの。
「身体の汚れとかを落としてくれる薬品ね? シャンプーは髪の毛で、石鹸は身体メインなの」
『塩だけじゃダメなの?』
「……物足りなさを感じたの。浄化の魔法もそりゃ便利だけど、爽快感が違うわ」
『ふーん? けど、ぼくでもさすがにわからないなあ?』
「レシアム先生でもわかんないの??」
『うん!』
服の汚れについても、浄化の魔法を使っているから……ここはもう、妥協するしかないのかしら??
塩の方が水質汚染にも影響少ないはずだし? そこはそれって思うしかないのかも。わがまま言っても実現できないものは出来ないし……ここは、もう、食事の方を豊かにするのを優先するしかない。
とくれば、切り替えの早い私は、自分でお風呂に入るときに念入りにクルリの塩で髪と身体を清潔にすることにした。
「ココナッツオイルとか、そういうのが見つかれば違うでしょうけど。シャンプーとしてそのまま使っていいのかわかんないものね?」
使い方を誤って、身体に悪影響を及ぼすことになった方がよくないし。とりあえずは、今まで使って来たクルリの塩で妥協することにしたわ。
少し成長したことで、ただでさえロングヘアだから洗うのが大変なんだけど。切ったら、なんかザクロさんが絶叫しそうな気がするから切れないのよね……。あの人、こころは乙女だから。
次回はまた明日〜




