第67話 麺類に挑戦してみよう
醤油が確保出来たから、作ってみるのは『うどんもどき』にしてみた。
力仕事にはセルシス以外にザクロさんもいるから、踏みならしは大丈夫だと思う。クルリの塩とレレンの綿毛は大量に必要だから、そこは各自収穫してきて。
作り方は、前世の記憶をフル活用して『なんとなく』でもいいから、ドーナツやパンのときみたいに作ってみることにした。
これがうまくいけば、主食が一個でも増えるから良いことだもの。
「水をちょっとずつ加えて……」
「これで、まとまるのか?」
「根性よ、セルシス」
「……固い」
人の手足があるのは私とセルシスだけだから、分担して取り掛かる。まとめるためには、こね方が重要だからセルシスにはちょっと慣れてほしい。まだ中学生くらいの身体に成長したばかりの私だと、手が小さいんだもの。身体強化しても、そこばかりは補填出来ないし?
「ある程度まとまったら寝かせるの。その間に、スープづくりよ!」
といっても、昆布とかかつお節がないから。オークの骨でのとんこつスープもどきね? それに醤油もどきを加えたら、若干ラーメンのスープっぽくなるかも。合わせるなら、平打ち麺にしてみるのも有りね?
出汁を取ってから、微調整で塩胡椒。醤油は濃い口風味なので、タレにすればいい。
形状変化で作ったボウルに少量の醤油を入れ、そこにスープ。
味見でひと口飲んだけど、まさに『ラーメン』に近い味わいだったわ!!
「ほかの材料があれば、ラーメン作れたのに!!」
『なぁに? いい出来じゃないのん?』
「スープは大丈夫なの! だけど、麺にしたいのがちょっと違う~」
『マリン~。味見したい~~』
「はい。どうぞ」
ぺろっと、レシアムに舐めさせてあげれば、尻尾をばたばたと動かした。それくらい美味しいのはわかるんだけど、私の欲しいスープはこれじゃない感が強い!!
セルシスにも味見してもらったけど、口元が緩んだのよね?
「美味いな。……アルマリンは不服そうだが」
「没案にはしたくないけど。これじゃない感がね……」
「代わりの材料が必要なのか?」
「海の食材だから、さすがに山の中じゃ……」
「それは、難しいな」
「ねー……」
とりあえず、うどんの寝かしつけが終わったはずだから、伸ばしは枝とかを削って作った麺棒で薄くして。カットは私が平打ち麺っぽい幅にした。
これを茹でて、スープと合わせれば完成なんだけど……真っ黒い、関東風のうどんの見た目になったのよね??
スープの材料が和風出汁なら、天かすもどきも作っておきたかったが。合わないと思ったので、今回は素うどんで食べてみることにしたの。
『いや~ん。いい匂い~~』
『けど、マリンにはあんまり?』
「今更だけど。魚を干物にして、出汁取ればって思ったわ……」
香りはいいんだけど、なんかまだ『これじゃない』感が強い!!
川に魚はいるし、捌いて干物にしちゃえば骨から出汁を取れたのに……私のバカバカ!!
ともあれ、作ったものはちゃんと食べるから、と皆で食べてみたんだけど……味は悪くなかった。
多分、あれね。中華系の刀削麺に似た味わいの麺になったから、普通に美味しいわ!!
次回はまた明日〜




