第53話 三枚おろしにして、バーベキューっぽく
「はーい。塩で表面を洗うわよ~?」
ぬめりをクルリの塩で念入りにこすり付け、ごしごしと洗濯ものを洗うように表面の汚れなんかを落としていく。
鱗はない感じだけど、ウナギのような肢体を見る限りぬめりはたっぷりあったからその方法を使ったの。レシアムが操作魔法みたいなので、全体的に塗り込んでくれたから……私が水魔法でざばっと洗い流していく。
セルシスは少し休憩してもらっていたけど、ここで血抜きをして捌かないとご飯にはできないから、そこは頑張ってもらう予定。
「頭を落とすのか?」
「そのあと、お腹をびーって感じに切れ目を入れるの」
この中で、解体作業が一番得意なのは私だけだから。やり方をなんとなく組み立ててみて、セルシスといっしょに魚を解体していく。
少し青い血がグロテスクだったけど、あふれる度に水魔法で洗浄していくから気持ち悪くないわ。セルシスは最初の段階では、ちょっと顔をしかめていたけど……まあ、慣れよ慣れ!!
「臓物は使うのか?」
「今回はやめておくわ。うねうねの魚の場合、毒素を含んでいるって前世ではあったの」
魔物のお肉が毒そのものとか言い伝えがあったにしても。食中毒関係は別よ? それでお腹を壊したら、おトイレ事情が大変ですまなくなるもの。避けれる部分は色々避けたいわ。
『オークは食べたのに、こっちはダメなんだ?』
「可能性の話ね? 魚の方が毒を持っているのが多いとかあるの」
日本人だと、フグとかね? 免許がないと食べれないのに、古代の人たちは関係なく食べていたとかなんとか授業で習った気がするの。
私もそれについては、うろ覚えくらいにしか知識がないから気を付けたいのよね。
臓物とかは、レシアム先生に焼却処分してもらいました~。
「次はどうするんだ?」
セルシスはまだまだ体力が有り余っているのか、もしくは美味しいものを食べたい意欲があるからかで……心なしか、表情が輝いているように見えた。ちゃんと食べられるかもしれないって、私の発言力が強かったせいがあるかも。
「三枚おろしっていう手法ね? 上下の身の部分と骨を別けるの」
と、ここで柳葉じゃないけど、サバイバルナイフをそれっぽい長さまで形状変化させて。がっ、がっ、びーっ、という具合に上の切り身を作ってみた。血が抜けたら見えてきたんだけど、雑食だからか白身というより薄ピンクの切り身ね?
皮はぎはあとでするから、それをインベントリに入れたらひっくり返して同じように切り身を作る。
ちょっと不格好だけど、骨に身が残ったのはご愛敬。
「レシアム~。これも焼いちゃって?」
『はいはーい』
目の前で、青い炎に包まれて一瞬で焼け落ちたけど。匂いはニジマスって感じね? だったら、今までの食材とかを合わせてバーベキューにでもしようかしら??
本当はタルタルソース作って、ソテーの上にかけたいんだけど。油とお酢の確保がまだ出来てないから、マヨネーズが作れないのよねぇ……? いつか、実現させてみせる!!
とりあえずは、ほかの魚とかの仮死状態が解けたのを確認してから帰ることにした。皆ちゃんと起きてくれたわ。実験ぽかったけど、獲りすぎはよくないものね?
次回はまた明日〜




