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転生したら、【宝石族のお姫様】になってた??〜贅沢生活はごめんなので、のんびりスローライフさせてください〜  作者: 櫛田こころ


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第40話 服を新しく作る①

 ひとつ、不思議に思うことはあったの。


 それはごく身近で、気づくべきはずだったのに……なんてことのないものだと思いかけていた。


 それは、セルシスのことについて。



「……服の着替え。もうないの?」



 清潔面は魔法で半分なんとかなっても。ほとんど毎日、同じ衣服を身に着けるのはいかがなものか。


 お風呂にも入っているから、身綺麗なところは整っているけれど。普段から身に着ける服については、綺麗にしていた騎士っぽい服装から冒険者風にチェンジした以降……見ていない気がした。


 私はいくつか、替えの服を事前に作っていたから、それを洗浄の魔法で綺麗にしてから着替えているけど。セルシスには、魔法を使っている以外に見たことがないのよね?



「……ない、な」



 いっしょに生活するようになって、二週間近くになって気づいたことだから……セルシスも嘘をつかないでくれていた。


 だけど、それは非常によろしくないわ!!



「え? 失礼だけど、下着も込みで全部洗浄の魔法使っているだけ?」

「? ああ」

「ああ。じゃない!! 自分の屋敷とかなら、用意があって当然だけど。ダメよダメ!! せっかくの美丈夫なんだから、もうちょっと生活意識くらい持ちなさい!!」

「……洗浄しているから、問題ないのでは?」

「おしゃれとかしなくていいの。素材は十分なんだから。……レシアム、ちょっといーい?」

『なぁに?』

「布になるような、不思議素材って……この辺に、あったりする?」

『布? 君たちが着ているような、服に使う奴?』

「もしくは、それに近い葉ね」

『ん~~……セルシスが身に着けてもおかしくない。……あるね』

「あるんだ」

「あるのか」



 探査が得意なレシアム先生の検索ヒットのようなものがあったため、ご飯を適当に食べてから探しに行くことにした。


 場所は……クルリの塩がある洞窟付近??


 近くは近くだけど、見落としでもあったのかしら? ここ、何回か来ているのに??



『はい。あれ』



 レシアム先生が前足を上げたところに、ふんわりふわふわ浮いていたのがあった。


 『布』。


 正確には、巨大な蟲が拠点を構えている場所に出来ている巣の材料のようにも見えたけど……たしかに、あれは布ね?


 強度抜群の蜘蛛の糸ってとこかしら?? 洗浄すれば、うまいことシャツくらいは手作りできそうな感じ。



「……セルシス。どう思う?」

「……わざわざ、あれを使うのか?」

「艶やかな布地に見えなくないもの。着心地のいい服とか欲しくない?」

「……そう言われると。魅力的な響きに聞こえるが」

「よし! 私も新しいシャツは作りたいから。材料調達しよっか!!」



 問題はひとつ。


 破らずに、あの布っぽい素材をどう確保するか。


 蟲は魔物の一種に見えるし、言葉が通じるとは到底思えない。


 だけど。良い素材はきちんとお持ち帰りしたいわ!! なら、ここは奪取するのみ。


 少し高いところにあるから、それぞれ浮遊魔法で浮かんで……だいたいの配置につく。


 すると、私が浮かんだ方角に、蟲の目がちょうど合ってしまった。戦闘モードになるか覚悟して、魔法を繰り出す構えをしたんだけど……。



『あんらぁ? 珍しいじゃなぁい? 【宝石族】の子どもぉ??』



 しゃべれる魔物だった。


 というか、オカマ? オネェ?? そんなようしゃべり方を転生先でも聞くとは思わなかった。前世でもレア中のレアだったけど……は、ともかくとして!!



「はじめ……まして」

『あら、可愛い子。ちゃんとあいさつの出来る子なのね? お姉さんになんの用??』



 おねえさんの字が違うする気がしたが、気分を害してはいけないのでツッコミをいれない。


 レシアム先生やセルシスを目線だけで探したら、セルシスはぽっかーんとしていたわ。



『やあ。サンザスの一柱。言葉を理解するまでの成虫は珍しい』



 レシアム先生はこの状況を理解しているのかで、蟲魔物に普通に話しかけたんだけど!?


 温厚なら、事前に教えてよね!?

次回はまた明日〜

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