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転生したら、【宝石族のお姫様】になってた??〜贅沢生活はごめんなので、のんびりスローライフさせてください〜  作者: 櫛田こころ


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第4話 デュオキャンプ開始!

『おはよう、マリン』

「……おはよー。レシアムぅ」



 城から脱出して、はじめての朝。


 側で寝ててくれてたレシアムのおかげで、快適な睡眠を取ることが出来たけれど。メイド以外から起床の声をかけられたのを聞くと、『ああ、あそこじゃないんだ』と自覚できたのよね?


 空は晴天。


 月と同様に、太陽にも衛星が六つもある不思議天体。


 そこは気にしないでおいて、今からやらなきゃいけないのは身支度よ!


 インベントリから取り出したワンピースを、魔法で昨日着たままにしていたドレスと入れ替える。レシアムがいるから、魔法で切り替えさせれば全裸を見せびらかすこともない。五歳児だからって、記憶持ちの私は立派な大人。


 そもそもが特殊な人外だし、精神面が整えば肉体の成長を促してくれるってチート種族。


 とにかく、ちょっと重たかったドレスはインベントリに仕舞い込んで……水魔法をちょちょいと使って洗顔してから、朝ごはんをどうしようか考えた。


 精霊のような種族でも、【宝石族】は少しばかり人間と混じった存在。なので、空腹感とかはきちんと備わっている。石を食べるなんて言語道断なのか、そこはヒトと同じ普通の食事。


 厨房からくすねるわけにもいかなかったから、食料については本当に自然の恵みから頂戴するしかなかったのよね??



『どうしたの?』

「あのね。お腹空いてきちゃったの」

『ああ。少しヒトの血があるからね? 肉体維持のためには仕方ない』

「だから、ご飯になるもの探さなきゃなんだけど」

『どんなのがいいの?』

「ん~~。お肉と魚とか。キャンプ飯になるようなもの、がっつり食べたい!! けど、私みたいな子どもじゃ、まだ狩りとか出来そうにないでしょう?」

『なら、面白いものが近くにあるよ?』



 毛布を片付けてから、レシアムの案内でその『面白いもの』のところへ行くことになった。ゆっくり歩いても、五分くらいかしら? 茂みを掻き分けていけば、その目的地らしきところに変なものがぶらさがっていたの!!



「え? 肉??が実っている??」



 嘘でも語弊でもなく、ちゃんと木の枝に『お肉』がぶら下がっていたの。周りに緑の葉っぱとかが巻きついていたけど……内側の断面ぽいのはちゃんとした霜降りのお肉。


 ファンタジーな異世界だとは知っていたけど、あんなの見たこともない!! 授業でも習ったことないわよ!?



『フーリスの葉って、呼ばれてるものだね? 結構昔から自生しているんだけど。向こうからでも匂いが漂っていたから、もしかしてって思ったんだ』

「……ちゃんとした、食料??」

『葉に守られているのが、果実だけど。火を通せばちゃんと食べられるよ。味付け不要だったかな?」

「じゃ、収穫しなくちゃ!!」

『いいよ~』



 私とレシアム。それぞれ、風魔法を中心に、フーリスの葉を地面に落としては網のようなネットの上にキャッチしていく。だいぶ収穫しても、生命力が高いのでまた生えてくるから心配ないのだそう。


 収穫したものを持ち歩くのも大変だから、それはインベントリに入れて……ふたりで、ブーストしながら拠点に戻ることにした。追っ手は特にいないようだから、焚火を復活させて調理開始よ!!



「この葉っぱは食べられないの?」

『うん。そこは可食部じゃないはず」



 バナナのようにするっと剥けたので、それは焚火の足しにすることにした。カサカサした葉っぱだから、くべても火が爆ぜることはなかった。


 で、お肉の部分を串がないから、これも風魔法で浮かせて……くるくると回転させながら、焼いていく。大きさがそれなりにあるし、ケバブ風にしてみたのよね。味付け不要なら、これだけでご馳走かもしれない。滴る肉汁がきらきら輝いているもの!!



「お皿……は、さすがにあるから」



 インベントリにある食器とかは出しておいて、焼き上がったらレシアムの分も載せてあげる。彼は自分の分も用意してくれると思わなかったようで、びっくりしていたわ。



「せっかく案内してくれたし、ご飯はひとりよりふたりのがいいわ」

『……そういうことなら、ありがたく。何万年ぶりの食事だろ?』

「……石本体って、そんな食べなくて大丈夫なの??」

『混じりっけのない精霊だしねぇ? 魔力さえあれば問題ないから』

「じゃ、とにかく。いただきま~す!!」



 アウトドアだからこそ、フォークとナイフは大事。これはメイドたちの目を盗んで自分の使える食器をこっそり失敬していたのよね? だから、ひとり分しかないけど。


 レシアムは自分の前足?で持っていたから、気にしてないみたい。


 なので、同時に口に運んだ途端、ハモったのよね??



『「うまぁあああいい!!」』



 お城で食べてた高級でも冷めたお肉なんかより、桁違いの美味しさ!! 


 適度に熱く、旨味たっぷりの塩焼肉って感じ!! 噛めば噛むほど、旨味がさらに倍増!! 


 これは、完全に自然の恵みの中でもあたり食材よ!!



「レシアム! こんな不思議美味しい食材が、森とかにあるの!?」

『あると思うよ~? それこそ、ぼくも知らない世界中のあちこちに』

「いいね! スローライフのいいはじまりだわ!! ……もうちょっと、焼こうっと」

『ぼくも、おかわりほしいよ~』

「いいわよ~~」



 小さい子とのデュオキャンプってっ感じだけど、レシアムのおかげで本当に美味しい朝ご飯になったから文句なし!! お昼には移動したいから、ここでしっかりと食べないと大変だもの?

次回はまた明日〜

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