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転生したら、【宝石族のお姫様】になってた??〜贅沢生活はごめんなので、のんびりスローライフさせてください〜  作者: 櫛田こころ


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第113話 たまたまばったり

 うっかりし過ぎていたと思う。本当に。


 ちょっとだけ、ぼけーっとしていたからか。部屋に戻ったつもりが外に出ていた。


 でもって、お風呂って今空いてたかなあと、ノックもせずに脱衣所の扉を開けてしまったら。



「「あ」」



 中には誰かが。というか、男の人はセルシスしかいないので、当然風呂上がりの彼とばったり会ってしまったわ。



「ご、ごめん!!」



 と言って、正気に戻った私はすぐに扉を閉めて……ダッシュで自分の部屋に戻った。


 途中でレシアムに声をかけられたりしただろうが、そんな場合ではなかった。


 布団に潜り込んで、今さっきやらかしたことを思い出してしまう。なんてことをしてしまったんだと、盛大に反省しながら。



(……水着とか見たじゃない。なのに、お風呂上りにの無防備な姿を見ただけで!!)



 運良く、下はズボンも含めてちゃんと履いていたから、ばったりの定番である真っ裸ではなかった。


 だけど、私も私でマナーを忘れてたとは言え、なんて間抜けな展開を起こしてしまったのだろうか。


 浅黒いが、筋肉質な上半身。頼もしそうな腕の筋肉。


 そこに、生乾きの金色に近い銀の髪に、ワイルドイケメンの驚き顔。


 なんてことだ、なんてことだ、と思いながら振り返っていたけど……逆に、なんでこんなにも胸がときめいているのかが自分でわからないでいた。



(外見は大人だけど……年齢は子どもなのよ?? 私もそうだけど、私は前世の記憶があるからむしろ年上のつもりでいたのに!?)



 ドラマのワンシーンとかであるような、ばったりな展開があっただけで、なんでこんなにもどきどきしているのか。


 やっぱりそこは、大人の男性に免疫がなかったせいかもしれない。前世でもアウトドアに夢中だったから、男の人に縁なんてなかったんだもの。



「……うっかりしすぎでしょ? セルシスには、あとでちゃんと謝ろう」



 というか、セルシスは私に見られてどう思ったのか。


 食事以外については基本的に無表情でいる男の子。お父様が決めた婚約者候補であれど……城での生活も彼は嫌だったのかで、私の痕跡を辿って同居を申し込んできたとはいえ。



(あれ? 友だちでいいとは言ってたけど。それって普通以上の興味は持たれていた??)



 初対面では、超歳の差があるような外見のまま。今の十二歳くらいの背丈がある女の子じゃなくて、むしろ幼女。


 なのに、私が残してきた痕跡を探査で辿ってきて、前の拠点にまで来てくれた。そのときは何にも感じていなかったでしょうけど……今は、全然違う。


 水着があっても、水浴びや温泉に入るのには渋っていたし。むしろ、成長したあたりから意識されてたのかしら??


 だとしたら、これってラブコメのお約束な展開じゃない?? 



(……本当にそうだったら、私は彼の気持ちに応えてあげれるのかな?)



 なんとなく、そんな気持ちがあるかもと勝手に想像はしていたけど。私自身については、むしろ気づかないようにしていた。年齢はともかく、あんなにも美形な青年と毎日生活していくことに慣れて……横に立てているのを、楽しく思わないわけがない。


 物静かなように見えて、実は好奇心旺盛なとことか。食欲については正直なとことか。ちゃんと見ているのが自分でもわかると……かぶっていた布団の中でさらにぐるぐると丸まった。



「え~~……?? もう、手遅れ??」



 前世も含めると、遅咲きと言われるかもしれないが。


 どうやら、セルシスに初恋に近い感情を持ってしまったみたいです。ラブコメ展開で気づくって、ほんと鈍感過ぎ!!?


次回はまた明日〜

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