第101話 タルタルフライサンド
チロルちゃんが大活躍だって聞いた時はちょっと驚いたけど。
釣果を見た時は、多分目が点になったと思うわ。
『マリン、マリンー。凄いー?』
自分の成果を自慢してくれるから、それについては首を縦に振った。
いやだって? 半分以上はザクロさんのためだとしても、三日くらいは余裕で食べれるくらいの釣果なのよ?? これには驚くっきゃないでしょ。
「そうね。せっかくだから、この魚を使ってフライにしましょうか?」
『フライ??』
『んま、素敵!! タルタルソースなら手伝うわよ~~』
「じゃあ、パン使ってサンドイッチもいいわね?」
「手伝う!」
『ぼくも~』
男性陣も異議無しということで、パンのストックも確認してから捌く作業に取り掛かる。
たくさん食べるから、捌くのも皆でやったわ。チロルちゃんは最初だから見学だけど。レシアムは操作魔法で包丁をコントロールするから、小魚に近いのをさくさくと捌いてくれるから大助かり。
大食らいが多いから、たくさん作って損は無し。タルタルソースづくりには、チロルちゃんも参加させてあげた。ねちょねちょするからか、面白いとか言いながら混ぜてくれるの。
『これでご飯が美味しいの~?』
「きっと気に入ると思うわ。甘酸っぱくて美味しいのよ」
『そうなんだ~』
フライにするのは、私とセルシスが担当することになったけど。衣をつける手順はほかの三人も担当してくれたから、どんどんと山のようになった。サンドイッチが無くなっても、単体で食べれるから美味しいものね?
油でカラッと揚がったら、パンに挟む前にタルタルソースを適量かける。この手間が有る無しでもだいぶ違うのよね?
出来上がったら、結構壮観って言っていいくらいの山盛りになったけど……残すことないから、いいか。大盤振る舞いしても別に問題ないもの。
「じゃ、食べましょうか?」
『わーい。いっただきまーす!』
『食べるわよ~~!!』
食いしん坊たちの目が爛々と光っている……。美味しいのわかっているから余計に、鋭く見えるわ。セルシスも早く食べたいって眼光が鋭いし、チロルちゃんだけは『美味しいの?』って感じにザクロさんの頭で観察していたわ。
だけど、まずは。功労者のチロルちゃんに一番に食べてもらいたいからお皿にふたつくらいサンドイッチを載せてあげた。
「はい、どーぞ」
『うん、ありがとう~』
触手を使って、みょーんと受け取ってくれた。ザクロさんも彼女の反応をみたいのか、まだ食べないでいてくれるし、ほかのふたりも同じ。
ぺたぺたと触手で触ってから、別の触手でひとつ持ち上げて……口みたいな入り口を作って差し込んだ。徐々に溶けていくサンドイッチを吸収しながら、味わっているのか結構ゆっくり。
『チロルちゃん、どーぉ?』
『! サクサクで……白いのが酸っぱい? 美味しいよ~!!』
『そうなの! マリンちゃんのこれは特に美味しいのよねぇ? あたしもいただくわ~~』
『もう待てない~~』
レシアムの目にも毒に映ったのか、自分の分をコントロールで動かして口であぐあぐと食べ始めていく。
ザクロさんは二個同時に持つけど……まあ、いいわよね。自分の近くにあるサンドイッチは誰も横取りしないから。
私もセルシスと苦笑いしながら、ひとつ掴んでかじってみれば。なんだか、いつもより美味しく感じたわ。仲間がひとり増えたからかしら??
次回はまた明日〜




