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魔法の天才

 魔法という遊び道具を手に入れた。

 なんとなく感覚が掴めてきた。一日打ち込めば、それ相応に鍛えられるもので、空を自由に飛べている。


 浮遊魔法は物を浮かせる事もできるが、重たいものは浮かすことが出来なかった。

 私が浮かせることが出来たのは60kgぐらいで、それなら身体強化して運んだ方が早い。

 あと、一度に浮かせることができるのは二つまでで、それ以上は何というか出来ない。


 変身魔法はその名の通り変身する。だが生物に限るようで、無機物などには変身が出来ないようだ。

 生物でも一定以上の大きさが無いと無理なようで、小さくて蛇、大きくても熊程度。もちろん人に変身することも可能。


 属性魔法。

 私は火と水の二属性。付随する効果もあるようで、熱い物を持っても火傷はせず、水の中でも呼吸ができる効果がついてくるようだ。

 あとは組み合わせることも可能で、水を出す際に火も使うと熱湯を出すこともできる。便利。多分これが一番使うかもしれない。


「大体分かってきたぞ」

「んー、土よ動けぇ! …‥ダメだぁ。オラは出来ん……」

「それが普通よ……。一発でコツを掴んでる茜がおかしいのよ」

「んだなぁ……。まぁええわ。オラは仕事するからよぉ。そろそろ田んぼ起こさにゃ……」

「あら、それなら私やるわよ?」

「トラクター運転できるだか?」

「いや、魔法があるじゃない」

「出来るんか?」

「やってみせるわね」


 ということで田んぼに移動した。

 田んぼの中心と四隅に木の棒を立てろと言われたので言われた通り従うことにした。

 言われた通り木の棒を立てる。そして、アルタさんは魔法を唱えたその瞬間、土が一斉に動き出し耕された状態になっていた。


「あんら……」

「宿を提供してくれてるもの。働くわよ」

「そういうことも出来るんだな……」

「な、ならちゃっちゃとやるべ! これならすぐ終わる!」


 ということで、四隅に木の棒を立てる作業を始めた。

 これは要するに場所指定のためのものなんだろうな。この範囲をと決めるための目印みたいなものなんだろう。意外と機械的というかなんというか。

 でもこの面積をすぐ終わらせることが出来るのは農家としてもありがたいんじゃないだろうか。


 推華が持っている田んぼ全部耕し終わる。

 マジで綺麗に耕せるものなんだな……。魔法ってすごい。


「これは土属性の魔法だから、推華も出来るようになるかもしれないわ」

「はよ習得出来るようがんばんべ……! まぁ今日は早く終わったし肥料撒きつけてしばらく休みでええかもなぁ」

「肥料は流石に機械か」

「んだなぁ。魔法で均等にまくのは無理だろうしな」


 推華にとっては嬉しい誤算だっただろうな。

 もちろん私も協力は惜しまないが、トラクターは一度も運転したことないし、一台しかないから一人しか乗れないしな……。

 

「さ、戻るべ! 帰って魔法の特訓だ!」

「なら少しいい?」


 私は推華とアルタに触れる。

 ダメ元で転移魔法を唱えてみると。


「出来た」

「教えてすらいないのに……」


 出来るもんなんだな。








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