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函館はイカが有名です ③

 ヤマトが海を駆ける。


「水の上走ってるよ……」

「すごいわね。生き生きとしてるわ」


 襲いかかる触手を切り刻み、ヤマトはそのままクラーケンの眉間に刺身包丁を突き刺した。が、刀身が短く致命傷には至っていない様子。


「そりゃそうか。こんな巨大なもんだから突き刺さらねー!」

「穴が空いたらこっちのもんよ。"ヘルフレイムアロー"!」


 技名少し変更。


 炎の矢が傷口に突き刺さった。

 クラーケンは苦しそうにもがき、そしてそのまま海中へ沈んでいく。

 ヤマトは水の上に立ちすげーと目を輝かせていた。いや、すごいのはお前な?


「やったかしら」

「それフラグ」


 が、特に何も起きない。

 どうやら倒せたようだ。私は地上に降り、建物の壁に寄りかかる。


「つ、疲れた……」

「そうね……」

「お疲れ様っス!」

「ヤマト、なんでお前ここにいんの?」

「あー、光さんが転移魔法覚えたみたいで! 札幌まで送ってもらったんスよ! ワンチャン走れば追いつくかなと思って後を追いかけてたんス! アタシの身体すごいっスね! 車顔負けのスピード出てましたよ。生身でスピード違反切られること間違いなしっス」

「なるほどな……」

「追いついたかもってときに遠くからクラーケンみたいなバケモン見えたんで、刺身包丁をホームセンターで買ってやってきました!」


 ヤマトは思いついたら即行動するタイプのフッ軽すぎる。


 まぁ、ヤマトが来てくれて助かった。


「大阪行くって聞いたっス! アタシも行きたい!」

「いや、お前高校あるだろ」

「多少休んだところで問題なし! いっつも真面目に出てるから!」

「あぁそう……」

「連れていってくれたら今みたいに近接なら無敵っスよ。どっすか? 最近魔物が頻繁に出てるみたいだし近距離に強いやつパーティに入れておいた方が得っスよ?」

「そうだな。ま、じゃいくか」

「よっしゃー!」


 サクラもフラフラとした足取りでやってきた。


「結構死んでたけど生きてる人は生きてたよ。はーグロ……。きっつー……。なんでクラーケンが出たんだろ」

「分からん。ま、それはおいおい考えるとして……どーするよ。新幹線はぶっ壊れてるし、空港しか移動手段なくなっちまったぞ」

「でも空港で飛行機でも鳥の魔物が襲ってきたら同じことにならない?」

「……浮いて渡るしかねーかぁ」


 幸いヤマト以外は浮遊出来るし、ヤマトも水の上走れるし問題はないだろう。

 ヘリが私たちの前に着陸する。


「さ、札幌テレビのものです! あなた方は先ほど不思議な力を使っていた人たちですよね!? インタビューよろしいですか!?」

「無理です。もう気力がありません」

「あらら……。えと、とりあえず安全な場所へ我々と向かいましょう。乗れますか?」

「立ち上がれません……。もうへとへとで」

「スタッフの皆さん! 運びましょう! もしもの時のためにタンカーあるんです。これに乗ってください」

「うす……」


 ヤマト、サクラ、アルタと共にヘリに乗り込んだ。

 そして近くの病院まで向かっていく。










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