戦士ルドー?
「肥料蒔くから手伝ってくんろ〜」
眞峰町に帰ってきた翌日、肥料を蒔くということなので手伝うことになった。
納屋に大量に積まれた肥料をフォークリフトで田んぼまで持っていく……のだが。
「運転しなくても魔法で持ってけば楽じゃね」
肥料が載せられているパレットに浮遊魔法をかける。
ひとつ20kg、それが50個だから重さ的には1tくらい? うーむ。重い。流石にそんだけの重さ一人の浮遊魔法で持ち上がるわけもなかったので、推華がフォークリフトで持っていく。
田んぼにトラクターが入り、カッターで袋を切って入れて欲しいということだった。
「ほい」
「あ、ひとつ程度なら浮かせられるか……。切るのは任せて。風魔法で」
光が風魔法で切り込みをいれ、そこから肥料がどんどん入っていく。
うーん、便利。私と光の絶妙なコンビネーションですぐに入れ終わった。推華は早いと感心していた。
「当面の目標はまずアルタさんの仲間探しよね?」
「だな。なんつったっけ……」
「ルドーとアインだよぉ。私はともかくその二人は異世界に帰してあげないと!」
「つってもアルタがここ、サクラが稚内と転送されるところは人によって違ってっし、北海道以外だったら行くのもまあまあ時間かかるぞ」
「北海道でも帯広方面とかは時間かかるわよね」
「広すぎる〜」
よりにもよってこの町の近辺には電車がない。交通手段はバスとハイヤーのみである。車が必須というかなんというか。一応自動車免許取っておこう……。
「どうにかして簡単に居場所わからんもんかね。わかってたらそこ行くだけで済むんだけど」
「まあ、今すぐ行けるとは限らないわよね。推華は農作業あるし……」
「いや、行けるぞ」
「いや無理でしょう」
「転移魔法があるからすぐ戻れる。一度転移魔法を覚えてから行ったことがない町には自力で行くしかないだけで、一度行ったらすぐ戻れる」
「あ、そういやそうね。魔法があったわ」
「魔法ってマジで便利だよね〜」
転移魔法様様である。
なので稚内にはすぐ行けるし、警察の人は魔法を知っているのでいざとなれば稚内に転移魔法で飛べば行けるんだよな。
そうこう話していると推華がまきおわったのか、トラクターごとこっちに戻ってきたのだった。
なにやら慌てた様子である。
「どした? なんか機械の不調でもあったか?」
「いや、ラジオ聞いてたら気になるニュースやってたんだよぉ!」
「気になるニュース?」
「沖縄に不審人物だって話だぁ!」
「……そこまで珍しくなくない?」
光はスマホを取り出して調べ始めた。
「つい先日、沖縄の路上にて全身に金属鎧を身に纏った男性が警察へ連行された……。男は黙秘を貫いている……だって」
「金属鎧って戦士に多いべ? もしかしたら……」
「いや、ルドーじゃないよぉ。ルドーは鎧はそこそこだし大楯で守る人だったからね」
「本当の不審者なのね」
ややこしい。なんで暑い沖縄で鎧を着てんだよ。熱中症で死ぬぞ。
「なんだぁ……。人違いかぁ」
「でもまぁ……。そう言ったヒントになりそうなものはどんどん教えてちょうだいね。私たちならわかるから」
「んだなぁ。じゃ、次の田んぼいっかぁ」




