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歴代最強の魔王、シン

残念ながら今のところ騎士団員の中にシンに勝った者はでていない。1番頑張った者で1分。それが限界だったようだ。なお、シンは魔法を使っていない。ただ純粋な剣術で戦っていたのだ。


「お前、中々に強いでは無いか。」

「「「だ、団長!」」」


「おい、団長ならこいつに勝てるんじゃないか?」

「馬鹿言え。こいつはかなり強いぞ。団長でもかなり厳しいだろ。」


「ほう。確か今日から『不死鳥』が来ると聞いていたが、、、お前が剣帝か?」

「いいや、剣帝は俺だ。こいつはただのギルドメンバーだよ。」

「なに?それでこの強さか、、、素晴らしいな。うちに欲しいぐらいだ。」


金髪でポニーテールの女騎士が歩いてくる。近くにいた小バエ型の魔物による鑑定によるとこんな感じだ。


名前 ジル

種族 人

年齢 23歳


スキル

剣聖

身体能力強化・極

剣攻撃力上昇

防御力強化


シンの戦闘を見ても余裕の表情であったのには理由がある。それはジルが自分なら勝てると思っているからだ。


『頭脳。ジルについて情報を頼む。』

『是。王国軍第十騎士団長、ジル。彼女はスキルが発現する10歳の頃から才覚を発揮し、15歳で騎士団に入る。そして19歳の時、騎士団長になりました。指揮能力はありませんが、そこそこの頭の良さもあります。冒険者ランクに換算するとランク10程度。剣聖と身体能力強化・極の相性がとても良く、常人ではまるで相手になりません。防御力強化もあるのでかなりのしぶとさも兼ね備えています。しかし、経験不足もあり、騎士団長クラスの中では最弱であると判断されています。なお、第二騎士団長は弱すぎるので例外であり、除外しています。』

『なるほどね。その第二騎士団長ってのは?』

『第二騎士団は貴族のみが入れる騎士団です。団長は金とコネでなっただけですので大した実力はありません。』

『へぇーありがとね。よくわかった。』

『お褒め頂きありがとうございます。』


「では私もご教授頂くとするか。私は第十騎士団長ジル。」

「俺はシン。よろしく頼むよ。」

「じゃあ俺が審判してやる。ルールは先程までと同じ、急所に一撃入ったら勝ちだ。いいな?」

「「ああ。」」

「ではいくぞ。始めっ。」


先手を取ったのはジル。圧倒的な身体能力を存分に使用した移動はもはや瞬間移動だ。剣を振りかぶる。速い、が、シン(頭脳)の演算速度は伊達ではない。ジルの動きは全て見切っていた。何とか剣を合わせる。


がきん!


「ほう。初見でこの一撃を防ぐとはな。いつもはこれで終わるのだが。」

「確かに早くて重い。が、それだけだ。」

「抜かせっ」


ジルの剣はとても重い。剣攻撃力上昇と身体能力強化・極が効いているのだ。ジルが踏み込む度に若干地面が陥没し、シンの剣ごと叩き切るように振るわれるジルの剣は真正面から受けることすら危険である。それ故シンは攻撃を躱したり受け流したりして防いでいるのであった。


ジルは時折フェイントも織り交ぜてくる。だがシンにはどれがフェイントでどれが本命かバレバレであった。寧ろフェイントがあることで時間に余裕ができ、防ぎ易いまであった。


シッ


ジルは蹴りもしてきた。身体能力強化・極から繰り出される蹴りも殺人級ではあるのだが、シンに当たることはない。


「おいおい、騎士団なのに足癖が悪いじゃねぇか。」

「戦場は何でもありなんだ。蹴りで殺せるならそれでいい。」


右上、右下、突き、横薙ぎ。高速でジルは攻撃を繰り返すがシンに全て防がれている。


「おい!団長が押してるぞ!このまま勝てるんじゃないか?」

「そうだな。速すぎて何が起きているのかよくわからんが、『不死鳥』の方は防戦一方のように見える。」


「くそっ何で当たらないっ!私の方が圧倒的に速いのに!」

「それはお前が未熟だからじゃないか?さてと、俺もそろそろスキルを使うとしますかね。」


『オリハルコンスライム。ジルの攻撃の出先を魔障壁で抑えろ』

『是』


ジルが振りかぶる。その時、ジルの剣の先に小さな魔障壁が展開された。それにより一瞬ジルの剣が止まり、さらに体勢も少し崩れた。その間、僅か0.5秒。しかしその隙はシンにとっては十分すぎた。


トン。


ジルの頭にシンの剣が当たる。勝敗は着いた。


「終了だ。勝者シン。」


「「「う、うおおおおぉ!!!」」」

「おい!あいつ勝っちまったぞ!ずっと団長が押してたのになんでだよ!」

「あの団長が負けるなんて、、、信じられない。」

「『不死鳥』やべえよ!ただのギルドメンバーでこれなら剣帝はどれだけ強いんだ、、、。」


「くっ。まだ、まだだ。私は致命傷を負っていない。」

「いいや、もう終わりさ。ルールを忘れたのか?急所に一撃もらったら終わり。お前は頭に剣を受けた。だから終わりだ。」

「くそっ。」


ジルは剣を地面に振り下ろす。力任せだが、それでも地面が陥没した。


「また何時でも相手してやるよ。今日は反省でもしてるんだな。」

「…………ッ!」


ジルは黙って帰って行った。


ふう、何とか勝てたな。やはりあのスピードは規格外だ。剣術だけでは防御だけで精一杯。攻撃にまで手を回すことは出来ない。実戦で当たったらどうするか。やはり魔障壁で受けつつ切りつけるとか、範囲魔法で躱させないようにするとかになるのだろうか。


皆気づいていると思うが、ほぼ2倍速で動く相手に対して完全に防御することが既に人外なのだ。しかもジルが剣聖を持っていたのにも関わらず、だ。正直、頭がおかしいと言わざるを得ない。しかしそれがシンという存在。歴代最強の魔王は伊達ではないのだ。

魔王は弱い。なぜなら特殊能力を何も持っていないからだ。身体能力がちょっと良いだけで魔法は使えず、大した技能もない。それが魔王。冒険者ランクで言うとランク2程度である。

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