75、サバラン
親方「よし、次はサバランにするぞ」
弟子「へい。サバラン、一丁」
親方「よし、おまえ、サバランつくってみろ」
弟子「へい。サバラン、承りました。おれ、サバランつくります」
親方「サバランはぴりっとしていて、なおかつさっぱりでしゃきっだ。わかったな」
弟子「ぴりっとしていて、さっぱりでしゃきっですね。わかりました、おっす」
親方「何をしている。早くサバランをつくれ」
弟子「へい、おれ、サバランをつくるっす。命がけでつくるっす。おれに撤退の文字はありません」
親方「早くつくれ。おまえ、サバランもつくれんのか」
弟子「ちょっと、待ってください。時間をください。今考えてるところっす」
親方「サバランつくるのに、考えるもくそもあるか。とっととつくりゃいいんだよ」
弟子「すいません。親方、おれ、できないっす。サバラン、つくれないっす」
親方「どうしたんだ、おめえ」
弟子「おれ、実はサバランって何かわからないんす。おれ、サバランが何かもわからずに料理人やってきたんす。もう、だめっす。おれ、死ぬっす。サバランもつくれないおれなんて、死んだ方がいいんす」
親方「バカヤロウ。おまえ、サバランもわからなかったのか。このバカが」
バキッ。親方が弟子を殴る。
弟子「おっす。サバランのつくり方を教えてほしいっす。でなければ、納得いかないっす」
親方「バカヤロウ。サバをサランラップで巻いて、ぴりっとさっぱりしゃきっとしたのがサバランだ」
弟子「親方あ」




